マスターズ1000初制覇かけて激闘「彼を倒せる方法を見つけられれば」

　男子テニスのモンテカルロ・マスターズは21日、シングルス準決勝で世界ランク36位・錦織圭（日清食品）が同4位のアレクサンダー・ズベレフ（ドイツ）を3-6、6-3、6-4のフルセットで破り、決勝進出。試合中には魅惑の股抜きショットを披露し、海外メディアから「やんちゃだね、ケイ」とユーモアを交えて称賛されていたが、決勝で対峙するのは大会2連覇中のラファエル・ナダル（スペイン）。錦織は「彼を倒す方法は必ずある」と意欲を燃やしているという。海外メディアが伝えている。

　悲願のマスターズ1000制覇にあと1勝に迫った。準決勝、相対したのは次世代を担う世界ランク4位の21歳ズベレフだ。

　錦織は息詰まる熱戦の最中にもネット際に前進しながら、体の後ろからラケットを出し、股の下を通してドロップショットを返すテクニックも披露。ATP中継サイト「テニスTV」公式ツイッターが「やんちゃだね、ケイ・ニシコリ」とユーモアたっぷりに評し、動画付きで紹介するなど反響を呼んでいたが、赤土の上で躍動した錦織は粘り強い戦いぶりでファイナルに駒を進めた。

　日本のエースの躍動に注目は高まっている。ATP公式サイトは「ケイがモンテカルロで歴史的タイトルを戦う」と見出しを打って特集している。ズベレフ戦について「キュートなフォアハンドボレーでその素晴らしい腕を見せしめた」と戦いぶりを称賛。一方、敗れたズベレフは「今日は自分のサーブができなかったからたくさんラリーが続いた」と敗因を語ったと伝えている。

　決勝で対峙するのは、赤土の帝王ナダルだ。豪メディア「news.com.au」によれば、錦織は「彼を倒す方法は必ずある」と語ったという。「でも今週の彼をみると、ちょっと難しそうに見える。彼を倒せる方法を見つけられればね。そう、特にクレーにおいて彼はキングだ。今夜、コーチと話し合うよ」とナダルの好調ぶりを認めながら、打倒に意欲を燃やしている。

　勝てば、マスターズ1000初制覇。それは、右手首の故障から這い上がってきた錦織の完全復活を示す時だ。