「八代で出会い、八代で終わる」 第一線を退く園田・嘉村ペア、思い出の地で勇躍
S/Jリーグのタイトルを「ほかのチームに渡すわけにはいかない」
2人は、八代東高校でペアを組んで活躍。高校卒業時に一度は園田が実業団、嘉村が大学へと進んで袂を分かったが、ふるさと選手制度を用いて国民体育大会に熊本県代表として出場したことがきっかけで、ペア再結成に動き、2人がともにトナミ運輸へ入社することになった。以来、日本トップレベルのペアとして存在感を示し、2015年には全日本総合選手権で初優勝。国際大会でも活躍するようになり、2018年に中国の南京で行われた世界選手権では銀メダルを獲得した。昨年は、2人にとっての夢だった五輪に初出場。メダル獲得はならなかったが、ベスト8と健闘した。
同じチームでプレーする機会は、この大会が最後。チームは11日に東京体育館で行われる準決勝へ進んだ。さらに勝てば12日に決勝戦が控える。トナミ運輸としては、5連覇がかかっている大会。嘉村は「(2016年に日本リーグから)S/Jリーグになってから男子はトナミ運輸しか優勝していない。この王座は、ほかのチームに渡すわけにはいかない。最後に気持ち良く、有終の美で終われるようにチームとして、一員として貢献できるように頑張りたい」と意気込みを示した。
チームには、昨年12月の世界選手権で初優勝を飾った保木卓朗、小林優吾組や、2017年に日本勢で初めて世界ジュニア選手権の男子ダブルスを制した金子真大、久保田友之祐組らもおり、園田、嘉村組が東京でも出場するかは分からないが、ペアとしてのキャリアをチーム日本一で締めくくるべく、最後の舞台に挑む。
(平野 貴也 / Takaya Hirano)