バド混合複で初Vの渡辺、東野らが帰国会見「一発屋にならないように」
20歳と21歳の若きペア、東京五輪のメダル候補に一躍浮上
ジェレミーコーチは「スピードとパワーばかりのスタイルだが、それが本当に適しているのか。もっとフレキシブルなスタイルが合っているのではないかと思った」と渡辺と東野に柔軟性の高い戦い方を指導。冷静さを求められているという渡辺は「新しい考え方が、僕たちに合っている。今まで続けていたことの成果もあるけど、新しい頭の使い方を採り入れることができて、この結果になったと思う」と進化の手ごたえを語った。
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東京出身の渡辺が20歳、北海道出身の東野が21歳と若く、今後も成長が見込める日本のホープだ。バドミントンの強化に注力する福島県の富岡第一中に在籍していた2012年に初めてペアを組み、結成7年目。国内では、学生大会に混合種目がないため、多くの場合は社会人になってから組むケースが多いが、2人は2014年の世界ジュニア選手権で銅メダルを獲得するなど、早くから世界の舞台を経験してきた。渡辺は遠藤と組む男子ダブルスでも全英オープンで4強入り。2種目でメダルを狙う逸材だ。
2人の最終目標は、東京五輪の金メダル。朴ヘッドコーチが「混合ダブルスは、分析がうまくいった。これからは相手も日本勢を分析して来るので、本当の勝負になる」と指摘するように、勝ち上がるほどにマークが厳しくなり、ハードルは高くなる。
それでも、各種目で躍進が目立つバドミントン日本代表に、新たな楽しみが増えたことは間違いない。東野は「もっと、混合ダブルスの楽しさを知ってもらったり、見て面白いと思ってもらえるところを増やしたりしたい」とさらなる活躍に意欲を示した。躍進が続けば、東京五輪の全種目メダル獲得が見えて来る。
(平野 貴也 / Takaya Hirano)