国内ツアー・スタンレーレディス開幕

　女子ゴルフの国内ツアー・スタンレーレディスは8日、静岡・東名CC（パー72、6592ヤード）で開幕した。「黄金世代」でツアー初優勝を目指す臼井麗香（ディライトワークス）は、1イーグル、5バーディー、1ボギーの66を記録。6アンダーで2位に1打差をつけ、自身初の単独首位発進となった。

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　インスタートの臼井は、痛み再発の不安を抱えながら好ショットを連発した。18番パー5では、残り138ヤードからの第3打をカップインさせてイーグルを記録。しかし、本人はその瞬間を見ていなかった。「ピン筋だったのですが、グリーンに行ってもボールがありませんでした。『オーバーしたのかな』と思っていたら、カップの中にボールがあって、『キャー』ってなりました」。無観客試合がゆえの光景だが、このイーグルで前半32。後半も勢いに乗って3バーディー、１ボギーの34でフィニッシュした。

　前週、栃木で開催された日本女子オープンは、左手親指付け根を痛めて第1ラウンド（R）で棄権。今大会は不安を抱えながらの出場だった。

「先週、地元での試合でああいう形で棄権したので、初めてゴルフ場で涙をこぼしました。昨日までずっとその場面が夢に出てきていました。（打撃）練習もほとんどできず、打ってもティーアップして、という感じでした。優勝争いはしたいですが、今はプレーできるだけでうれしい感じですし、不安もありますね」

　コスチュームとリボンでも注目される臼井だが、優勝を狙える「黄金世代」の実力者としても知られる。今季はトップ10入り4度で2位が2度。1学年下で、同じ日本ウェルネススポーツ大学に在籍する賞金ランク1位の稲見とは、練習も一緒にする仲。「よく『右に向いていたら、いつまでもパットは入らない』と強めに怒られます。敬語を使われることは200％ないです」と笑顔で明かした。

　また、前日の練習Rでは臼井が、稲見にモノマネをリクエスト。金切り声の女性芸人としてブレーク中の高木ひとみ〇の真似を稲見が披露すると大爆笑で尻もちをつくほどだった。「それがすごく似ていて、もう面白すぎて」。最強の稲見に怒られ、癒されている臼井。上位は混戦だけに、最後は「今日のようなプレーを続けていきたいです」と気を引き締めた。