右足負傷も五輪金の意地 フェンシング加納虹輝が全日本初V王手「このまま引退は嫌」
フェンシングの全日本選手権個人戦は18日、東京・駒沢体育館で最終日の第3日が行われ、東京五輪男子エペ団体で日本初の金メダル獲得に貢献した加納虹輝(JAL)が11月6日の決勝に駒を進めた。五輪ではアンカーを務めた23歳。準決勝は途中で右足を痛めるアクシデントに見舞われたが、メダリストの意地を見せた。
フェンシング全日本選手権
フェンシングの全日本選手権個人戦は18日、東京・駒沢体育館で最終日の第3日が行われ、東京五輪男子エペ団体で日本初の金メダル獲得に貢献した加納虹輝(JAL)が11月6日の決勝に駒を進めた。五輪ではアンカーを務めた23歳。準決勝は途中で右足を痛めるアクシデントに見舞われたが、メダリストの意地を見せた。
加納は初戦の2回戦から登場。15-6で勝利を収めると、大谷謙介(専修大)との3回戦は序盤にリードを許したが、5-6から連続ポイントで逆転。最終的に15-9で準々決勝に進んだ。準々決勝は15-11で勝利。しかし、古俣聖(本間組)との準決勝でアクシデントに見舞われた。
5-8の劣勢の場面で右ふくらはぎをつり、その場で倒れ込んだ。治療して再開後も足を引きずったが、9-9の同点に。2連続得点で突き放すと、そのまま15-12で勝ち切った。
「全日本で決勝にも残ったことがないのでホッとしている。いろいろなところがつってしまって情けないけど、なんとか勝ててよかった。つったのは中指と薬指の間と右ふくらはぎ。左ふくらはぎもつる寸前でした。指がつったのは初めてで『どうしよう』と思っていた。なかなか攻めるのが難しい状況だったけど、僕が動けないことをいいことに相手が攻めてきたので、カウンターで点を獲っていました」
技で逃げ切った金メダリスト。要因は「練習不足もあるし、暑さもあるし、試合間隔が短かったのもあると思う」と説明した。パラリンピック閉幕まで拠点のナショナルトレーニングセンター(NTC)が使えず。7日から練習を再開し、1週間ほどで仕上げてきた。