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右肘手術回避で見事復活 NYメディアも認めた田中将大のメジャー3年目

田中将大投手を悪夢が襲ったのはメジャー1年目の夏だった。2014年、ヤンキースに入団した右腕は開幕から自身6連勝をマークするなど周囲の度肝を抜く活躍を見せ、7月3日のツインズ戦まで12勝3敗、防御率2.27と好投を続けていた。

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渡米3年目で初の規定投球回到達、メジャー自己最多14勝&防御率リーグ3位

 田中将大投手を悪夢が襲ったのはメジャー1年目の夏だった。2014年、ヤンキースに入団した右腕は開幕から自身6連勝をマークするなど周囲の度肝を抜く活躍を見せ、7月3日のツインズ戦まで12勝3敗、防御率2.27と好投を続けていた。しかし、同8日のインディアンス戦で4敗目を喫した直後、右肘靭帯の部分断裂が判明。長期離脱を余儀なくされた。

 当時、米国内で靭帯再建手術(トミー・ジョン手術)の必要性を訴える声が高まる中、球団はPRPと呼ばれる保存療法を選択。同療法は再生療法の一種で、田中は地道なリハビリを経て9月21日のブルージェイズ戦で復帰登板を果たした。結果は6回途中1失点で約2か月半ぶりとなる13勝目を手にしたが、最終登板となったレッドソックス戦では2回途中を7失点(自責5)で5敗目。結局、不安をぬぐい切れないまま1年目を終えることになった。

 翌2年目もシーズン序盤に故障者リスト(DL)入りするなど完全復活を印象付けられずに終了。12勝7敗、防御率3.51と1年目の成績を下回り、2年連続で規定投球回に届かなかった。その間、常に付きまとったのは健康面を不安視する声だった。渡米時に結んだ7年総額1億5500万ドル(約159億6000万円)の大型契約も影響し、ニューヨークメディアからはヤンキースのエースとして高い要求を突きつけられ、手術の必要性を蒸し返す声も上がった。

 そんな厳しい視線にさらされてきた右腕が今季、ついにその辛辣な批判を封じ込めることに成功した。

 メジャー3年目の今季は開幕から8登板で1勝しかできなかったものの、4試合でクオリティー・スタート(QS、6回以上を自責3以内)を達成。その後、徐々に白星を積み重ね、8月7日のインディアンス戦から自身最長の7連勝をマークした。

 結果、自己最多14勝(4敗)。イニング数は199回2/3と惜しくも200イニングに届かなかったものの、初めて規定投球回に到達し、防御率はリーグ3位の3.07を記録。ヤンキースのエースとして初めて先発ローテを守り抜いた。

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