「羨ましいと思った」 23歳・桃田賢斗の現在地― 代表復帰、故障、そして復活へ
ライバルが海外準Vで刺激「羨ましいと思った」…今季の目標は「世界選手権」
今季は当初、3月に行われる全英オープンの出場を目標にしていたが、1月の海外遠征を欠場したため、出場に必要な世界ランクを高める機会を失った。欠場したマレーシアマスターズでは西本拳太(トナミ運輸)が、インドネシアマスターズでは坂井一将(日本ユニシス)が、それぞれ準優勝。「羨ましいと思った」と刺激を受けた。順調に回復して間に合えば、2月20日から行われるスイスオープンが今季初の海外での個人戦となる。
回復状況が気がかりだが、それでも桃田自身は焦ることなく、完全復活への道のりに手応えを得ているようだ。欠場期間に体作りができたのでネガティブではないと語り、代表合宿については「以前は大体、しんどいなとか思っていましたけど、初心に帰って楽しかった」と充実感をのぞかせた。
S/Jリーグにおける試合についても「羽根を打ち始めたのが今週に入ってからで、試合の3日前くらい。不安もあったけど、周囲のサポートのおかげで、思っていた以上に動けて勝つことができた。練習をできていなかった分、スタミナは落ちていたけど、ウエイトトレーニングをしていたので、少し球が速かった。そういう手応えはあった」と好感触を得たことを明かした。
今季の目標には「今は男子シングルスが強いので、まずは出られるように世界ランキングを上げていきたい」と謙虚に話しながら、世界選手権(8月、中国)の出場を掲げた。今年は、世界トップランクへの復活ロードを焦らず着実に進むつもりだ。
(平野 貴也 / Takaya Hirano)