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日本人柔道家に広がる称賛 負傷敗者へ“一流の気遣い”に海外放送局「感動的シーン」

東京五輪が迫る中、日本の女子柔道選手の行動に対し、海外に称賛の輪が広がっている。ブダペストで行われた柔道世界選手権。12日の女子78キロ超級決勝は日本人対決となったが、勝者が負傷で歩けない敗者をおんぶして畳をおりた。国際柔道連盟公式ツイッターが動画を公開すると、海外ファンから「見習うべき模範」と絶賛されていたが、海外メディアも「感動的スポーツマンシップ」と動画付きで報じている。

決勝で冨田若春と対戦した朝比奈沙羅(左)【写真:Getty Images】
決勝で冨田若春と対戦した朝比奈沙羅(左)【写真:Getty Images】

日本人対決で歩けない敗者、勝者がとった行動とは

 東京五輪が迫る中、日本の女子柔道選手の行動に対し、海外に称賛の輪が広がっている。ブダペストで行われた柔道世界選手権。12日の女子78キロ超級決勝は日本人対決となったが、勝者が負傷で歩けない敗者をおんぶして畳をおりた。国際柔道連盟公式ツイッターが動画を公開すると、海外ファンから「見習うべき模範」と絶賛されていたが、海外メディアも「感動的スポーツマンシップ」と動画付きで報じている。

 海外メディアにも注目したシーンだ。勝敗が決した直後、勝った朝比奈沙羅(ビッグツリー)は小走りで相手の冨田若春(コマツ)のもとへ。一歩も踏み出せない敗者。すると、朝比奈が何か声をかけておんぶした。会場からは拍手が降り注ぐ。畳をおりる前には振り返って2人そろって一礼した。

 動画を公開した国際柔道連盟公式ツイッターは「日本のアサヒナ・サラが称賛に値するスポーツマンシップを見せた」と投稿した。海外ファンから「見習うべき模範」「泣いてなんかいないさ」と称賛の声が相次いでいたが、フランスの放送局「ユーロニュース」も記事を掲載。「日本の柔道家がブダペストで重量級の日に栄光を掴む」との見出しでこう報じている。

「決勝そのものは相手の良いところを打ち消し合う膠着状態だったが、トミタが3つ目の指導を受けてアサヒナが最終的に勝利。ハイライトは、アサヒナが負傷したチームメイトを畳から運びおろした、感動的なスポーツマンシップの場面だった」

 試合は膝の負傷を抱えた冨田に3つ目の指導が出され、朝比奈が優勝した。日本代表は国際大会で日本人対決となった場合、公平性を保つために畳横にコーチが入らない方針。コロナ禍の人数制限もあり、近くに誰もいない状況で選手自ら手を差し伸べる形となった。昨春に独協医大医学部に入学し、医学生との二足の草鞋を履く24歳の朝比奈。東京五輪代表補欠の柔道家が思わぬ脚光を浴びている。

(THE ANSWER編集部)

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