「現役選手に聞いてほしい内容」 選手生活25年の川口能活が学びになった“食の教室”
ジュニア年代で大切なのは「量を食べること」「楽しんで食べること」
セミナーでは、橋本栄養士によるスポーツ栄養に関する解説も行われた。「強く健康な体を作るスポーツ食『7つのルール』」「試合の前に摂るべき食事、後に摂るべき食事」「スポーツ栄養における日本食の価値」など、専門家の立場でレクチャー。後半には「日本人が1人1年あたりに消費する魚介類の量は2001年度から2018年度までの17年間でどう変わったか」などのクイズを交えた「食とSDGs」にまつわる講義も行い、学びを深めた。
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橋本栄養士がイベントで特に強調したのは量をしっかり食べる重要性。特に、ジュニア選手を持つ保護者へ「特別なことはしなくていい。成長期はたくさん食べることが大事です。何を食べるかはその先で構わないので。いっぱい食べられる子が運動もできるし、勉強に集中できます」と強調し、川口さんも「今の若い選手を見ても、食べる選手は活躍するし、食べない選手はパフォーマンスに波がある印象。食べる量は大切だと思います」と頷いた。
参加者からの質問コーナーを含め、1時間に及んだイベント。幼少期の食生活の経験も明かした川口さんは、最後に「まずは楽しんで食べることが基本。家族団らんで食事を楽しむことを基本に過ごしてほしい」と呼びかけ、橋本栄養士も「川口さんはすごくストイックですが、ご本人が言うように食を楽しむから、それも続けられる。バランスを考えすぎるより、まずは食を楽しむことを大切にしてほしい」と改めて言及。セミナーは幕を閉じた。
イベント後の取材で川口さんは「今日の橋本さんの講義を現役時代にもっとまじめに聞いていれば良かったと思うくらい(笑)。非常に参考になったし、ぜひ現役選手に聞いてほしいという内容でした」と回顧。「印象的だったのは、まずは何を食べるかよりどれくらい食べるかという言葉。もちろん、栄養バランスを考えた時に食事の質は大事だけど、まずはしっかりと食べることが前提にあると感じました」と学びになった点を明かした。
このセミナーは今後も継続して行われる予定。川口さんは「こういう機会があると、食に対する考え方が変わってくる。食はスポーツでパフォーマンスを発揮するための手段でもあるけど、やっぱり生きていく上での原点にあります」と強調。「僕らが生きていく上で、食事をすることで充実感を持てる。その知識を得るということでも、このセミナーはアスリートだけでなく、一般の方々にも受けてほしいと思います」と話していた。
なお、イベントの詳細は「THE ANSWER」で後日レポートする。
(THE ANSWER編集部)