富士フイルム・スタジオアリス女子オープン最終日

　女子ゴルフの国内ツアー、富士フイルム・スタジオアリス女子オープンは11日、兵庫・花屋敷GCよかわC（6390ヤード、パー72）で第2ラウンド（R）の残りと最終Rが行われ、首位で出た21歳稲見萌寧（都築電気）が4バーディー、2ボギーの70。通算5アンダーで並んだ小祝さくら（ニトリ）とのプレーオフ（PO）を制し、2週連続優勝を飾った。今季4勝目でツアー通算5勝目。2021年は6戦3勝で驚異の勝率5割とした。

　勝負強かった。首位タイで最終Rを迎えた稲見は、勝負所の15番から3連続バーディー。一気に単独トップに。最終18番でパーパットを外しPOに突入したが、2ホール目で7メートルのバーディーパットを沈めて、ガッツポーズを繰り出した。

　一騎打ちを演じた小祝とは共に今年2勝ずつ挙げている。絶好調の1学年上の先輩を退けた稲見は「最後のパットは決めにいきました。これを決めなきゃ勝てないと思った」と強い覚悟で今季3勝目を手にした。

　そんな稲見に対して、小祝はホールアウト後の会見で「本当にショットの飛距離が上がったと思うし、パットも上手だと見ていて思う。萌寧ちゃんは負けず嫌いというのもありますし、後輩としても強い存在だと思う」と賛辞を並べていた。

　これを聞いた稲見は感激した様子で、「もう本当に全て上手いものを兼ね備えているさくらさんに褒められると嬉しいです。私はショットが割れたりとか、パットが入らなかったりするのですが、さくらさんは本当にショット、アプローチ、パター、メンタルの部分でも尊敬している先輩でもある。いい部分をすべて真似してくっついていけたらなって思います」と話していた。

　22歳の小祝と21歳の稲見。絶好調の2人が切磋琢磨しながら、2021年の女子ツアーをリードしている。