山口茜が8強入り 1年前に苦戦の18歳高校生に完勝「昨年は点数を離せなかったが…」
来春から後輩となる郡司へ助言「守備力や得意な攻撃につなげる力が必要」
山口は、東京五輪で2大会連続の五輪出場が確実。前回のリオ五輪はベスト8。その後は世界ランク1位になるなど、早くから世界の舞台で活躍し続けており、現在も世界のトップを争う一人だ。そうした選手が国内にいることが、後進の大きな刺激になる。
郡司は、高校2年生だった昨年にインターハイを優勝。さらに、2013、14年に山口が制した世界ジュニア選手権に出場して初優勝を飾り、今年から日本B代表に選出されている。以前から憧れの選手に山口の名を挙げているが、来春には再春館製薬所へ入社予定。山口の後輩となる。
「山口選手は日本A代表なので、遠征でチームにいないことが多いと思いますけど、チームにいるときには、良い所を盗むなど(一緒にいられる)その時間を大切にしたいです。来年までには私も日本A代表に上がれるように、来年に自分が出る大会が始まった時には、一戦目から優勝できるようにしていきたい」と憧れの先輩の背中を追う意欲を強めていた。
勝った山口は、後輩となる郡司へのアドバイスを報道陣から聞かれると「上から言うような格好になってしまいますけど」と話した上で「今は、高校生らしく勢いがあって、攻撃的なプレーや戦術をメインにしているけど、身長が高いわけではないし、これからは段々、同じようなタイプの選手と戦うことも増えると思うので、守備力や得意な攻撃につなげる力が必要になるかなと思います」と助言した。
結果を見れば、東京五輪の出場候補である山口の貫録勝ちだが、無観客でもこの大会が開催されたことで、次世代組も貴重な経験を積んでいる。大会は翌25日に各種目の準々決勝を行い、山口は2018年の高校女王である水井ひらり(NTT東日本)と対戦。連続して次世代のエース候補を迎え撃つ。
(平野 貴也 / Takaya Hirano)