【名珍場面2017】なぜ、彼はバットを振ったのか… 全米が“笑撃”「野球史で最悪の三振を見よ」
本人は悲劇、全米は笑撃…珍プレーに米メディア大反響「最も奇妙かつ笑える三振」
これを見逃さなかった球審は「スイング」を宣告。驚いた捕手も慌ててフエンテスにタッチし、見事に空振り三振が成立してしまった。この時、投手のバーンズは当然予期できるわけもなく、直接ボールを受け取ろうと、捕手に向かって歩み寄っていたところだった。
衝撃の空振り三振事件を、MLBの動画コーナー「Cut4」は動画付きで「ただのフレンドリーなジョークのつもりだったのに。どうなったかって? 空振りが認められ、フエンテスはアウトになってしまった」と紹介。映像を見ると三振の後、フエンテスは驚いた表情で審判の顔を見つめたが、タッチされると事態の重さを受け止め、打席で屈み、ショックを隠しきれない様子だった。
当時は全米メディアも続々と報じた。CBSスポーツは「マイナーリーガーが経験した恐らく野球史で最悪の三振を見よ」と派手な見出しで特集。USAトゥデーは「マイナー選手による最も奇妙かつ笑わせる三振」、FOXスポーツは「マイナー選手による今季最も異様な三振」と、それぞれ異なる表現で珍プレーを伝えていた。
ファンを盛り上げようという冗談のつもりもあったのだろう。そう考えると、遠すぎるボールに対して空振りを喫したフエンテスも一概に責められるものではない。ただし、ESPNが報じた動画によると、最初にバウンドした地点はホームプレートから35.5フィート(10.82メートル)も離れていたという。
日本の高校野球などでも、時々、珍プレーは見受けられるが、こんな三振はそうお目にかかれるものではない。フエンテスは図らずも今年のMLBで最も記憶に残る三振を記録してしまった。
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ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer