日本男子、7人制ラグビー大金星に世界も衝撃 NZ紙「まるで昨年の南ア戦」
現地9日(日本時間10日)から始まったリオデジャネイロ五輪の男子7人制ラグビーで、日本は15人制ラグビーの絶対王者であるニュージーランドに14-12で勝利し、昨年のラグビーワールドカップ・南アフリカ戦に続くジャイアントキリングを成し遂げた。
初戦でニュージーランド撃破、昨年の大番狂わせを想起させる戦い
現地9日(日本時間10日)から始まったリオデジャネイロ五輪の男子7人制ラグビーで、日本は15人制ラグビーの絶対王者であるニュージーランドに14-12で勝利し、昨年のラグビーワールドカップ・南アフリカ戦に続くジャイアントキリングを成し遂げた。世界中にこの一戦は打電され、特に敗戦を喫したニュージーランドメディアは衝撃を持って伝えている。
7-7で前半を折り返すと、後半2分過ぎにニュージーランドにトライを奪われて7-12とされた。しかし同5分過ぎにダイナミックな展開から最後は副島亀里ララボウラティアナラがトライを奪い、同点。直後の坂井克行のゴールキックも決まり14-12とした。最後はオールブラックスの猛攻をしのぎ切り、いきなりの大番狂わせとなった。
地元紙「NZ Herald」電子版は「ソニー・ビル・ウィリアムズが負傷し、オールブラックス・セブンズは開幕戦を落とした」と速報。かつて日本のトップリーグでプレーしたソニービル・ウィリアムズの負傷を嘆きつつ、「まるで昨年、南アフリカを動転させる思いがけないことが起こったラグビーワールドカップのように、開幕戦で繰り広げられたダビデとゴリアテの戦いは、デオドロ・スタジアムの観客を歓喜の渦に巻き込んだ」と、昨年の大番狂わせを想起させる戦いだとレポートしている。
また、記事ではニュージーランド出身で日本の一員として出場したロマノ・レメキのコメントも紹介。同選手は「これは信じられないことだ。誰も、“格下のチーム”が金メダル候補を打ち破るとは予想だにしなかっただろう。正直に言うと、自分自身も衝撃を受けている」と語っている。
また負傷交代したウィリアムズについても、止めるべきキーマンだったと明かしている。
「彼はニュージーランドにとっての主要な武器のようなものだ。とにかく彼を止めることが僕たちの計画だった。」「ソニー・ビルは間違いなく良い選手だ。でも、僕たちはニュージーランドチームの選手はみんな良い選手だと思っている」
ニュージーランド戦に続いて行われたイギリス戦では19-21と接戦を落としたが、五輪で92年ぶりに復活したラグビー競技で日本は世界から再び注目を集めそうだ。
【了】
ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images