佐々木朗希、鳥谷敬も協力の一大作戦 ロッテ名物広報が明かす自粛期間中の発信秘話
新型コロナウイルスの影響を受けたプロ野球は、当初より3か月遅れとなる6月19日の開幕が決まった。ファンが野球と遠ざかっていた間、各球団は様々な施策を展開。中でもロッテはSNSやYouTubeを利用し、この時期だからこそのコンテンツに力を注いでファンを喜ばせた。他球団に先駆けた企画に込められた思いや実施の経緯について、球団広報室長の梶原紀章氏に話を聞いた。
中村奨吾からの相談をきっかけに生まれた企画等を梶原広報室長と振り返る
新型コロナウイルスの影響を受けたプロ野球は、当初より3か月遅れとなる6月19日の開幕が決まった。ファンが野球と遠ざかっていた間、各球団は様々な施策を展開。中でもロッテはSNSやYouTubeを利用し、この時期だからこそのコンテンツに力を注いでファンを喜ばせた。他球団に先駆けた企画に込められた思いや実施の経緯について、球団広報室長の梶原紀章氏に話を聞いた。
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開幕延期は3月9日に決定。同25日以降は無観客で行っていた練習試合も休止となり、ファンが野球を楽しめる機会はたちまち失われていった。ファンあってのプロ野球。球団も選手もコロナ禍で提供できるものを模索していた。
「(練習試合が)無観客になり、ファンの方も寂しい思いをしているのでのはないか? なにかファンの方と交流が出来ないか」。ロッテの場合は開幕延期の決定から2日後、中村奨吾内野手から梶原氏にこんな相談があったという。これをきっかけに他球団に先駆け、公式インスタグラムを活用した質問コーナー企画の実施を決めた。
「非常に早い段階から意思を伝えていただき、3月11日に1回目の質問を募集できたことはとてもよかったと思います。12球団のどこよりも早く企画が立ち上がったのは、選手たちのファンへの思いあってのことだと思います」
こう語る梶原氏が早速、中村奨への質問を募集したところ、400件近い質問が寄せられた。その後も井口資仁監督、ドラフト1位“令和の怪物”こと佐々木朗希投手、阪神から入団した鳥谷敬内野手など計12人が質問コーナーに登場。回を重ねるごとに反響は拡大し、最終回の鳥谷への質問は1800件を超えるなど大人気企画になった。
「(コーナーの人選は)選手の皆さんからの立候補です。鳥谷選手も早い段階で『協力したい』との意思はいただいていましたが、個人的には企画の最終回に、という思いもありましたので少し引き延ばしていました。結果的には04年にプロ初本塁打を放った5月27日にアップしました。この日は本来、阪神との交流戦の日程であり、多くのタイガースファンからもコメントをいただきました」