米国滞在2か月のカシメロ「母国に帰りたい」 感染の恐怖と葛藤「でも、飛行機で…」
ボクシングのWBAスーパー&IBF世界バンタム級王者・井上尚弥(大橋)と、WBO同級王者ジョンリエル・カシメロ(フィリピン)の3団体統一戦は、4月25日(日本時間26日)に米ラスベガスで予定されていたが、米国を含む世界的な新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期となった。ラスベガスに合宿地を移した直後に延期が決まる不運に見舞われていたカシメロは「フィリピンに帰りたい。でも、フライトで感染者と……」と複雑な心境を吐露。「故郷に帰りたい」と悲痛な声を上げている。フィリピン地元紙「マニラ・ブレティン」が報じている。
早期のベガス入りが結果的に裏目に
ボクシングのWBAスーパー&IBF世界バンタム級王者・井上尚弥(大橋)と、WBO同級王者ジョンリエル・カシメロ(フィリピン)の3団体統一戦は、4月25日(日本時間26日)に米ラスベガスで予定されていたが、米国を含む世界的な新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期となった。ラスベガスに合宿地を移した直後に延期が決まる不運に見舞われていたカシメロは「フィリピンに帰りたい。でも、フライトで感染者と……」と複雑な心境を吐露。「故郷に帰りたい」と悲痛な声を上げている。フィリピン地元紙「マニラ・ブレティン」が報じている。
2月にマイアミで合宿をスタートしてから2か月近く米国に滞在しているカシメロ。陣営とともに強気な発言で井上を挑発し続けてきたが、決戦の舞台になるはずだったラスベガスへの移動直後に試合の延期が決まるという不運に見舞われていた。
ラスベガスで合宿を続けていたカシメロだが、心境の変化が生まれた様子だ。記事では「カシメロはフィリピン行きのフライトで戻るか、ラスベガスの借家に留まるかで心乱れている」と報じている。
「自分はどこにも外出していない。食事は他の人が買いに行ってくれる。家は問題ない。山の中だし、静かで、人も多くない」
現在の環境は安全だと強調も…「まずは故郷に帰りたいんだ」
一方でカシメロは母国に帰ることも検討している。家族が待つ故郷フィリピン・レイテ島のオルモクでは食料不足といった問題こそないが、帰国は自身を新型コロナの脅威に晒すことだと考えている。
「ただアメリカで生活するだけでも危険だ。大勢が感染している。飛行機で感染者と同席することになるかもしれない」
大量の感染者を記録している米国での合宿生活もリスクに感じているが、帰国の途についた際に、飛行機の密室での感染の脅威もあるという。
「いつ試合が行われるのか本当にわからないから、まずは故郷に帰りたいんだ」
トレーナーや家族と同居生活と室内トレーニングを続けているというカシメロ。米国に先乗りし地の利を手にするはずが、収束の気配のない現状に悲痛な叫びを上げていた。
(THE ANSWER編集部)