「1.7秒の衝撃」― 鬼肩捕手が“座ったままバズーカ”で二塁牽制死 超神技に騒然
二塁送球は通常2秒切りで強肩も…大舞台のピンチで「1.7秒ストライク送球」の凄さ
予期せぬプレーに本拠地は絶叫に包まれた。しかし、二塁塁審の両手は横に広がり、捕手のゴームズはようやく立ち上がって悔しげにポンとジャンプした。ただ、ドラマはこれで終わらない。あまりに際どいタイミングに審判団はリプレー検証を実施。そして――。判定は覆り、アウトになったのだ。
数分前に負けない熱狂が巻き起こったスタジアム。何よりもゴームズが凄いのは、ボールを捕球してから遊撃手に収まるまで、わずか1.7秒で投じている。通常、2秒を切れば、強肩と言われる世界。この数字は驚異的だ。しかも、プレーオフの大一番の延長戦、悪送球すれば進塁を許し、ピンチが拡大する場面で完璧なストライク送球を演じているから、価値はさらに高まる。
「1.7秒の衝撃」を「MLB Replay」も公式ツイッターで動画付きで紹介。バックネット裏からのスローモーション再生では、二塁まで送球が垂れることなく、正確にコントロールしていることが見て取れる。実際に映像を見たファンにも驚嘆の声が広がっていた。
バントを決められていたら1死三塁の勝ち越し機となっていた場面を走者なしに変え、この回、無失点。すると、最後のドラマも、この男が主役になった。延長13回無死二塁から左前へサヨナラ打。9-8で勝ち、2連勝でリーグ優勝決定シリーズ進出に王手をかけた。神懸かり的な活躍を演じた扇の要がいれば、世界一も夢は夢じゃなくなりそうだ。
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ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer