タカマツ4強敗退、日本勢対決で完敗 高橋「今後のことはゆっくり休んで考えたい」
バドミントンの国際大会、全英オープンは現地14日に各種目の準決勝を行い、女子ダブルスで日本勢対決に臨んだ高橋礼華/松友美佐紀(日本ユニシス)は0-2で福島由紀/廣田彩花(アメリカンベイプ岐阜)に敗れた。勝った福島/廣田は、強かった。低い球が多い試合展開の中、得意の高速ローテーションで相手より早くシャトルを打ち返して主導権を掌握。試合開始の1ポイント目を除いてリードされることなく、圧勝した。
フクヒロにストレート負け、今後の五輪レース開催可否は不透明
バドミントンの国際大会、全英オープンは現地14日に各種目の準決勝を行い、女子ダブルスで日本勢対決に臨んだ高橋礼華/松友美佐紀(日本ユニシス)は0-2で福島由紀/廣田彩花(アメリカンベイプ岐阜)に敗れた。勝った福島/廣田は、強かった。低い球が多い試合展開の中、得意の高速ローテーションで相手より早くシャトルを打ち返して主導権を掌握。試合開始の1ポイント目を除いてリードされることなく、圧勝した。
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敗れた高橋/松友は、返球ミスが目立ち、リズムに乗れなかった。連続ポイントをほとんど取れず、相手にプレッシャーをかけることができずに試合を押し切られた。前日に行われた準々決勝では、現世界ランク1位の中国ペアを撃破したが、高橋は「一つの山を越えて、ホッとした気持ちがあった。今日の相手は、今まで対戦してきた中で、一番、気持ちが入っていましたし、今までより良いプレーを出してきたと思いますし、うまく対応できませんでした」と完敗を認めた。
2016年リオデジャネイロ五輪の金メダリストで、2大会連続の五輪出場を目指す高橋/松友にとって、この敗戦の意味は大きい。前日、国際バドミントン連盟は、この大会を終えた後、世界的にまん延している新型コロナウイルスの防止措置として、4月12日までの公認大会を中止および延期にすることを発表した。バドミントンの東京五輪出場権獲得レースは、規定の見直しが行われるが、日程面の問題から、五輪レースの対象大会が減少する可能性も考えられる。
高橋「昨日の時点で、これが最後かもしれない気持ちでコートに入った」
元々、直近1か月の成績を反映された4月28日付けの世界ランクで決まる規定で、8位以上に2組以上の場合のみ同国勢は最大2組が出場可能。高橋/松友は、レースでは6番手のポイントを獲得しているが、同国勢の福島/廣田や松本麻佑/永原和可那(北都銀行)を追いかける3番手。万が一、複数の五輪レース対象大会が中止になった場合は、逆転が不可能になる。レースが今大会で最後になる可能性を考え、高橋は「昨日の時点で、これが最後かもしれないという気持ちでコートに入りました。今後、大会やレースのポイントがどうなるか、分かりません。ここまで2人でたくさんの試合をして、多分、良いことばかりではなかったと思いますけど、でも、最終的に自分たちは(リオの)オリンピックで金メダルを取って、良い思いができました」とこれまでの歩みを振り返ったが、中断された五輪レースが再開する可能性もあり、今後については「どうなるか分からないですけど、まずはゆっくり休んで、考えたいです」と話すに留めた。
高橋/松友は、リオ五輪でバドミントン競技初の日本人金メダリストに輝いた。その後は、モチベーションの低下に悩みながらも、女子ダブルスの第1人者として日本代表をけん引。東京五輪の出場権獲得は難しくなっているが、10日に更新された世界ランクでも7位と健在。世界選手権よりも歴史が古く、最も権威がある全英オープンでの4強入りも、実力の証明と言える。高橋が右足を痛めていることもあり、まずは大会の中断期間で回復を図る。
(平野 貴也 / Takaya Hirano)