脳障がいOBが初得点 米大学バスケの“復帰物語”に脚光「たった一度で良いから…」
米大学バスケの試合で心温まるシーンがあった。5年前の事故で脳障がいを患ったバーモンド大OBが、夢だった伝統行事の試合に特別出場。初得点を決めた。米メディアが動画を公開すると、コメント欄には「神はいたんだね」「映像のどの瞬間も素晴らしい」と反響が集まり、感動を呼んでいる。
交通事故で脳障害、バーモンド大OBの“復帰”に米注目「みんなも素敵だ」
米大学バスケの試合で心温まるシーンがあった。5年前の事故で脳障がいを患ったバーモンド大OBが、夢だった伝統行事の試合に特別出場。初得点を決めた。米メディアが動画を公開すると、コメント欄には「神はいたんだね」「映像のどの瞬間も素晴らしい」と反響が集まり、感動を呼んでいる。
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夢がかなった瞬間だ。米大学バスケの伝統行事であり、4年生にとって卒業前の最後のホームゲーム「シニアナイト」。バーモンド大のOBジョシュ・スパイデルは、オールバニー大との試合でコートに立った。試合開始早々、味方が全員で回したパスを最後に受けると、見事なレイアップシュート。感極まった表情で、敵も味方も関係なくハグを交わす。場内は背番号32へ万雷の拍手で包まれた。
心温まる感動のシーン。動画をツイッターに公開したのは、米スポーツメディア「ブリーチャー・レポート」だった。文面には「5年前、バーモント大の学生のジョシュ・スパイデルは車の事故に巻き込まれた。そして今夜、『シニアナイト』で彼はキャリア初の得点を決めた」とつづっている。動画の再生回数は31万回を超えている。
米放送局NBC系列「WTHR-TV」によると、スパイデルはコロンバス・ノース高時代に史上最高得点を記録するなど活躍した期待の星だった。しかし、2015年の交通事故で脳に障がいを負ってしまったという。「スパイデルはたった一度で良いから大学バスケでプレーしたいと決断した。依頼に対し、オールバニー大は彼の願いを叶えてあげたいということで同意した。彼は大学バスケで初の得点を決めた」と記されている。大学に在学した4年間で、選手としてプレーすることはなかったが、卒業後の粋な計らいで願いがかなった形だ。
同メディアによると、事故後に診療した医師は「4年生レベルのものを勉強するのは厳しいと話した」という。それでも「私は必ず戻ってくる、そう自分に言い聞かせていた」と復帰に向けた道を歩んだスパイデル。必要な成績を残して5月に卒業したこと、スポーツを通して子供と関わる仕事をしたいと考えていることが紹介されている。
(THE ANSWER編集部)