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17歳伊藤ふたばが14歳以来のV 緊迫感の中で笑顔だった理由「勝ち負けというより…」

スポーツクライミングのボルダリングジャパンカップは9日、東京・駒沢屋内球技場で準決勝、決勝が行われた。男子は原田海(日新火災)が初優勝を、女子は伊藤ふたば(TEAM au)が3年ぶり2度目の優勝を果たした。伊藤は東京五輪内定の野口啓代(あきよ・TEAM au)をゾーン獲得数で上回っての優勝となった。

優勝した伊藤ふたば【写真:宮内宏哉】
優勝した伊藤ふたば【写真:宮内宏哉】

東京五輪新種目・スポーツクライミング、ボルダリングの日本一決定戦

 スポーツクライミングのボルダリングジャパンカップは9日、東京・駒沢屋内球技場で準決勝、決勝が行われた。男子は原田海(日新火災)が初優勝を、女子は伊藤ふたば(TEAM au)が3年ぶり2度目の優勝を果たした。伊藤は東京五輪内定の野口啓代(あきよ・TEAM au)をゾーン獲得数で上回っての優勝となった。

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 高みに登り、会場全体に笑顔を見せつけた。複数のコースを完登できた数で争うボルダリング。準決勝をトップで通過した伊藤は、決勝でも勝負強さを見せた。自身以外全員が失敗して迎えた3つ目の課題。他の選手の競技の様子は見られないが、会場の雰囲気でそれを察した。「皆ができていない課題を完登するのはかなり大きい。自分が結構得意な課題だと思った」。2トライ目で見事にクリアし、勝利に大きく近づいた。

 完登すれば優勝という最後の課題も登り切り、満面の笑みを浮かべた。3完登でゾーン獲得は4。五輪内定の野口をゾーン獲得数の差で上回って優勝となった。14歳9か月で史上最年少優勝を達成して以来、3年ぶり2度目の優勝。「1回目の優勝はマグレというか、ハマって優勝できたという感じ。今回の優勝はしっかり実力つけて、強くなって優勝できたと思う」とうなずいた。

 緊迫した雰囲気でも、笑顔を見せるシーンが目立った。17歳は「タイトルを気にしすぎると緊張してしまったり、課題自体を楽しめない。勝ち負けというより、その大会で自分自身の最高のパフォーマンスを出せたらいいと考えている」とその理由を明かした。

 ジャパンカップ11度の優勝を誇る野口は13歳年上だが、「啓代ちゃん」と親しみを込めて呼ぶ間柄。今回が、東京五輪を最後に引退する先駆者と戦う最後のジャパンカップだった。「啓代ちゃんが引退しちゃうのはまだ実感できない。来年はいないんだなと思うと悲しい。吸収できる部分をたくさん吸収したい」。レジェンドとの残された時間を大いに活用するつもりだ。

(THE ANSWER編集部・宮内 宏哉 / Hiroya Miyauchi)

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