【大相撲】大砂嵐が日本&エジプト両国の新たな“架け橋”に? 内に秘める思いとは
大相撲の東前頭3枚目でエジプト出身の大砂嵐が、母国メディアへのインタビューで、有名アスリートになったからこそ果たせる日本との橋渡し役について語っている。
母国のために行動する大砂嵐
大相撲の東前頭3枚目でエジプト出身の大砂嵐が、母国メディアへのインタビューで、有名アスリートになったからこそ果たせる日本との橋渡し役について語っている。
大砂嵐は名古屋場所を前にした稽古で左膝の状態が悪化し、全休に。それでも今年3月の春場所では十両優勝を果たすなど、母国の期待を一身に受けている。その大砂嵐の会見の様子が「エジプト・デイリー・ニュース」で報じられている。
記事では大砂嵐が16歳で相撲の世界に進み、毎日朝5時から11時まで5時間にわたってトレーニングに励んでいる現状を紹介。その中で本人は「相撲は日本の国技だが、ファラオが最初に実践したスポーツで、エジプトに起源を持っています。墓地の壁に描かれた象形文字などで、古代エジプト人は相撲のように組み合って練習している様子が描かれていました」と語っている。
また今年6月に帰国した際、同国のシーシ大統領と面談したいきさつについて「私がエジプトの大学で学んでいた時、日本に旅行するのは非常に障壁が高かったです。私は大統領に向けて、この問題を解決してほしいと伝え、彼は実行してくれました」とも説明。エジプトと日本は遠く離れているため、エジプトを知ってもらうきっかけが少ないとも感じているという。
記事によると、大砂嵐は「エジプトの史跡や建造物についてのドキュメンタリー撮影に出演しました。その目的は日本からエジプトへの観光を促進するためのものです」と力説。国際情勢が不安定になっていることもあり「いくつかの地域での事件がネガティブな影響を与えてきた。エジプトの評判を改善する必要があるんです」と話している。
相撲という競技に打ち込むことによって、日本、エジプト両国で知れ渡る存在となった大砂嵐はお互いの国がもっと身近な存在になって欲しいと願っている。大砂嵐のようにアスリートだからこそできる社会貢献であることは確かだ。
【了】
ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images