奥原希望、技あり“完全セーブ”で4強 次戦、新旧女王対決で政権交代アピールなるか
マリンとの対戦成績は6勝3敗…マレーシアOP、世界選手権と連勝中
翌23日の準決勝では、マリンと対戦する。マリンは、準々決勝で奥原の3学年下で日本代表の後輩である山口茜(再春館製薬所)にストレート(21-18、21-15)で勝利。山口は、前後に大きく揺さぶられ、相手の意表を突く持ち味を発揮させてもらえず、「攻撃的なレシーブができなくて、球が浮いてしまい、相手に多くの選択肢を与えてしまった。相手のペースで押し切られた」と悔しがった。
24歳のマリンは、球足の速い攻撃的なショットが武器で、世界トップレベルの経験も豊富だ。2014年、15年と世界選手権を連覇。昨年はリオ五輪で頂点に立ち、3年連続で世界女王の座に就いている超実力派だが、奥原が優勝した今年8月の世界選手権では、準々決勝で奥原に敗れた。奥原が再びマリンを破れば、マリンから奥原への「政権交代」のアピールとなる。
逆に、マリンが勝てば復権のアピールにつながる。国際大会での対戦成績は、奥原が6勝3敗と勝ち越しており、世界選手権の前にもマレーシアオープンで勝って連勝中だが、それだけにマリンがどのように逆襲を狙うのかも気になるところだ。強敵を破り、ホームゲームである今大会の決勝へ進めるか。新旧女王対決に注目が集まる。
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平野貴也●文 text by Takaya Hirano