球数制限で球児は本当に守れるか プロ野球トレーナーの見解「根本的解決にならない」
「誰のために」「何をすべきか」「何をしてはいけないのか」が大事
本題に戻りますが、このような状況を踏まえて前に進んでいくためには次の3点について整理して考えてみてはどうでしょうか。
1.誰のために
2.何をすべきか
3.何をしてはいけないのか
1の「誰のために」は、これは選手のためであることが大前提です。
そして2の「何をすべきか」を具体的に考えていくと、「投球数制限」も大切な課題のひとつです。ただこれだけでは根本的な解決にはならないので、現場のトレーナーの視点でいくつか提案させて頂きます。
・早い時期から選手自身がトレーニングなどの基本的教育を受ける。インターネットや学校教育の場でも受講を可能に。
・指導者(保護者)講習会を行う。その際は一定の統一した内容にすることが必要でインターネットでの受講も可能になればなお良い。
・定期的な医師による検査を受ける。検査費用等の財源課題がありますが……。
初期は所属団体ごとの目標値を設けて、段階的に統一されたものを実施していく。またはネットなどを利用して、推奨されるモデルケースを提案し、その根拠を示して多くの関係者に理解を深めてもらう。その次のステップとして本来の目的とする投球球制限を実施する。こうした流れができれば理想的です。