「意識次第で数万球が無駄になる」 巨人の日本一守護神が考えるプロとアマの差
現役時代に受けた衝撃とは…
河原監督は在籍していた中日を2011年限りで退団後、現役続行の道を求めて38歳で愛媛に入団した。NPBの第一線で17年間プレーした右腕は、練習初日に衝撃を受けたという。
「全員がそうかはわからないけど、キャッチボールで相手の捕れるところに投げているから問題ないという人もいるように僕には見えた。ワンバウンドしたり、高く抜けたりした暴投は見るからに変な球だから気にする。でも、胸から多少逸れたって相手が捕れているところであればOKと深刻に受け止めてない」
驚いたのは、プロ野球選手としての「当たり前」に差を感じたからだ。
「プロに10何年もいたから、僕も当たり前、周りを見渡してもそれを当たり前のようにやっているから、みんなが同じ気持ちでやっているんだと思っていた。それに特別な気持ちはない。でも、愛媛に来た時に『あ、違うんだ。みんながそうじゃないんだ。適当なんだ』と。それを感じることができたのは、プロ野球の選手の感覚に麻痺していたんでしょう」
とはいえ、キャッチボールはウォーミングアップの意味合いもある。ブルペンや実戦練習で調整すればいいのでは? そんな疑問も浮かんでくるが、河原監督は「そこの差が大きいんです」と首を横に振り、力説した。
「キャッチボールで、突き詰められる人と『まあ、いいじゃないか』と考えてしまう人の差。キャッチボールは1日100球とか、投球練習より多い球を投げる。それをおろそかにしていたら、1年間で数万という球数を無駄にすることになる。その数万をしっかり自分で意識を持っていたら、絶対に差がつくでしょう」
キャッチボールへの取り組み方ひとつで、成長の機会は大きく変わってくる。その意識付けは、プロに入団する前から差があるようだ。「プロ野球選手にはそういう備えの意識を持って入ってきている子が、ここにいる子と比べたら多いと感じる」。河原監督はそうと分析する。