「能登にエール アスリート こども支援」イベントを開催 伊藤友広、山田章仁、福島由紀がこどもたち50人と交流
1月に発生した能登半島地震の被災地で、世界を知る3人のアスリートがこどもたちにエールを届けた。
被災地・能登にエール「困難を乗り越えた人は強い」
1月に発生した能登半島地震の被災地で、世界を知る3人のアスリートがこどもたちにエールを届けた。
21日、石川・能登町で開催された「能登にエール アスリート こども支援」に、2004年アテネ五輪陸上1600メートルリレーで4位入賞した伊藤友広さん、ラグビー元日本代表の山田章仁さん、東京五輪バドミントン女子ダブルス代表の福島由紀さんが参加した。
同イベントはトップアスリートとの触れ合いを通じて新たな学びを得てもらうこと、震災によりスポーツの機会を失ったこどもたちや、復興に向き合う人々が活力を得られる機会を作ることなどを目的に午前、午後の2部構成で行われた。
午前の部では3人のアスリートが同町のやなぎだ植物公園を訪れ、こどもとその家族およそ50人と交流。ヨガ講師・高橋由紀さんの指導のもと、バランス感覚を養える子供向け玩具「ロディ」を使って体を動かした後、伊藤さんによる走り方講座が開かれた。
「実はスキップは、オリンピック選手も練習に取り入れている。上手くなれば足が速くなる」などと説明を受け、こどもたちも興味津々。最後は腰につけたバンダナを取り合うゲームも行い、およそ1時間半の交流を楽しんだ。
午後の部では能登高校にてトークショーを実施。福島さんは廣田彩花さんとの「フクヒロペア」で乗り越えてきた過去を振り返り、涙する場面もあった。
東京五輪では、廣田さんが直前に右膝の前十字靭帯を断裂。パリ五輪代表レース中の昨年12月にも、廣田さんは左膝の前十字靭帯を断裂した。福島さんは「廣田の怪我があったことで『こんなにいろんな人に支えられているんだ』と改めて感じた。怪我は受け入れるしかない。その中で、周りの人のことを考えた自分がいた」と五輪を通じての成長を語った。
いかに困難を乗り越え、夢を実現してきたかも語った3人。2015年ワールドカップでトライを決めるなど、大舞台で輝いてきた山田さんは「新しいことにチャレンジすることを恐れないでほしい。周りから厳しい言葉をかけられがちな時でも、自分を信じて、前を向いて頑張ってほしい」とエールを送った。
伊藤さんは「困難に立ち向かって、乗り越えた人はめちゃくちゃ強い。自然と他の人を思いやれたり、仲間と協力できる。生きる力になるし、豊かな人生を歩める人になれると思う。辛いことは多いと思いますが、是非乗り越えてください」と被災地の子どもたちにメッセージ。「継続的にできることがあれば、皆さんのもとに伺い、何かしらの活動をしていければ」と話した。
イベント:能登にエール アスリート こども支援
共催:株式会社Creative2・一般社団法人ボディセンス・インスティテュート・一般社団法人ばいにゃこ村
後援:能登町役場・能登町教育委員会
協力:のと未来創造ネットワーク・能登高校魅力化プロジェクト
会場:やなぎだ植物公園・石川県立能登高等学校
(THE ANSWER編集部)