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野球ができるのは「日本だけじゃない」 29歳で再挑戦、平間凜太郎が実感する世界2位メキシコの熱気

野球のメキシコ・ウインターリーグに参加している29歳の平間凜太郎投手は、SNSをきっかけに野球を続けられる道がつながった。4シーズンプレーした四国アイランドリーグplusの高知ファイティングドッグスを退団し、インスタグラムで得意な「ナイアガラカーブ」のリール動画を投稿してアピールしたことで、メキシコシティ・レッドデビルズからオファーが届いた。来年の契約を目指している平間だが、メキシカンリーグは今、「日本の選手にとってチャンスが広がっている」という。その背景にあるものとは――。(取材・文=松本 行弘)

メキシコでプレーする平間凜太郎(左)。本拠地でWBCメキシコ代表のアロサレーナと会い一緒に腕組みポーズ【写真:本人提供】
メキシコでプレーする平間凜太郎(左)。本拠地でWBCメキシコ代表のアロサレーナと会い一緒に腕組みポーズ【写真:本人提供】

メキシコシティ・レッドデビルズ平間凜太郎インタビュー後編

 野球のメキシコ・ウインターリーグに参加している29歳の平間凜太郎投手は、SNSをきっかけに野球を続けられる道がつながった。4シーズンプレーした四国アイランドリーグplusの高知ファイティングドッグスを退団し、インスタグラムで得意な「ナイアガラカーブ」のリール動画を投稿してアピールしたことで、メキシコシティ・レッドデビルズからオファーが届いた。来年の契約を目指している平間だが、メキシカンリーグは今、「日本の選手にとってチャンスが広がっている」という。その背景にあるものとは――。(取材・文=松本 行弘)

 ◇ ◇ ◇

 メキシコといえば、今年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の準決勝で日本と好勝負を繰り広げた。平間はメキシコの野球に触れて、こう感じている。

「ベンチの雰囲気がすごくいい。1つのプレーをみんなで喜び、悔しがって、すぐに気持ちを切り替えて集中する。このスタイルが気に入っている。こういうところも強さの理由なんじゃないかと思い、日本の人たちに伝えたい」

 かつてはまったくSNSをやっていなかったが、昨年始めてメキシコへ来るきっかけとなったインスタグラムや、最近始めたYouTubeなどで発信しながら、来年の契約を目指している。

 平間が参加しているリーグは4チームが所属。レッドデビルズ関係者によると、選手登録は25歳以下の28人までで、10チームが所属する別のウインターリーグより若手にチャンスを与えて育てる色合いが濃い。25歳を超えるオーバーエイジ枠が6人まであり、そのうち外国人選手を3人登録できるという。

 春から秋に開催されるメキシカンリーグで最多の優勝16度を誇るレッドデビルズは、ウインターリーグの外国人枠で、平間と、ルートインBCリーグ群馬でプレーしていた工藤優太(26歳)の日本人投手2人と契約した。平間のインスタグラムにダイレクトメッセージを送ってオファーした球団顧問のイヴァン・テラサスさんは「2人には来年のメキシカンリーグの契約を勝ち取ってほしい」と期待している。

 平間は昨夏、初めてレッドデビルズに加入した時は4試合に先発して1勝3敗だった。移籍した先のチームでは登板機会が少なく、1か月半ほどのメキシコ滞在で帰国となった。再挑戦となる今回、プレーの場を得るのに“追い風”がある。

「来年のメキシカンリーグは外国人枠がめちゃくちゃ増えるんですよ」

 日本選手はこれまで「7人」の外国人枠の中で出場機会を競っていたのが、枠が約3倍の「20人」に増えるのだ。先祖にメキシコ人が1人でもいれば国内選手扱いだったが、来年からはメキシコで生まれ育った選手以外は外国人扱いとなり、その代わりに外国人枠が大幅に増えるという。

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