世界を転戦する異色のセーラー 20歳高橋レオが描く“東京五輪経由アメリカズカップ制覇”
静岡県出身の20歳、ニュージーランド人の父の影響で9歳からヨットに乗る
世界の海を転戦しながら、東京五輪を目指す異色のセーラーがいる。セーリングの男子49er級でペアの小泉維吹と来夏の東京五輪を目指す高橋レオ(オークランド大)。今年2月に始まった双胴船で競うセーリングの国別対抗戦、セール・グランプリ(GP、全5戦)で日本チームの一員として参戦。「毎日レベルアップしているのを感じる。このチャンスを生かしていきたい」と、世界を舞台に腕を磨いている。
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静岡県出身で身長192センチと恵まれた体格を誇る20歳。プロセーラーとして伝統の国際ヨットレース「アメリカズカップ」に出場したニュージーランド人の父の影響で9歳からヨットに乗り始め、17歳で日本セーリング連盟のナショナルチーム入りを果たした。昨年9月に東京五輪会場の江の島で行われたワールドカップに49er級で出場するなど五輪代表候補に挙がっている。
「オリンピックに出るのがずっと夢だった」という高橋がセールGPに参加した一番の理由は、憧れの五輪メダリストコンビがいたからだ。日本チームでCEO兼スキッパー(艇長)を務めるのは、49er級のオーストラリア代表として2012年のロンドン五輪で金メダル、16年のリオ五輪で銀メダルを獲得したネイサン・アウタリッジ。アウタリッジとのペアで五輪メダルを獲得したイアン・ジェンセンもおり、二人は最高のお手本と言える。
「ネイサンとイアンと一緒に乗りたかった。49er級と並んでセーラーとしてレベルアップしたいと思った」と目を輝かせる。レース前の練習では船を操縦する機会も与えられ、刺激溢れる日々を送っている。