16歳でプロ契約も…米国の大学へ進学 「バスケ後の人生」見据えた異例のキャリア選択
セルビアを強豪国にした“革命的なコーチ”の存在
――日本の指導者やファンは、決して大国ではないセルビアが国際大会で高い実績を挙げられる理由を知りたがっています。あなたならどんな回答をしますか?
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「この疑問を理解し、答えるために、まず歴史的な事実を説明しなければなりません。かつてセルビアはユーゴスラビア(ユーゴ)という国の一部で、現在のクロアチア、セルビア、ボスニア、モンテネグロ、マケドニア、スロベニアが集まった大きな国でした。ユーゴのコーチたちは非常にオープンマインドでした。彼らは1950年頃からアメリカのコーチから多くを学び、独自の育成システムを確立し、ユーゴを世界屈指の強豪国に育てました。優れた指導者がいたことも大きかったと思います。現在活躍するコーチたちが尊敬する指導者の1人に、アレクサンダー・ニコリッチがいます」
――ユーゴスラビア代表を初のW杯に導き、2007年にFIBA殿堂入りを果たしたコーチですね。
「彼は革命的なコーチで、ユーロリーグで9度の優勝経験を持つジェリコ・オブラドビッチも彼に学んだ指導者の1人です。現役時代に数え切れないほどのタイトルを獲得し、現在はセルビア代表を率いるスヴェティスラフ・ペシッチもニコリッチの教え子ですし、ズヴェズダのヘッドコーチを務めるサーシャ・オブラドビッチもニコリッチから学んでいます。ズヴェズダやパルチザンといったトップクラブが早期から選手を選抜し、反復練習で徹底的に基礎を身につけさせていることも大きな要因の一つだと思いますし、遺伝的要因も大きいでしょう。セルビアやクロアチア、ボスニアに行けば、街中で2メートルを超える一般の人々をごく当たり前に見かけるはずです」
――先日練習を拝見しましたが、リスティッチ選手は実戦的なメニューでない時も常に試合を想定し、基本的な動きを非常に細かく丁寧に行っていると感じました。これも“セルビア仕込み”ということですね。
「そういったことはU14世代くらいまでに身についたことだと思いますし、これは最適なタイミングだったと感じています。それくらいまでに基礎が身についていれば、プロになった時に自然とできるようになっているからです。僕はプレーしている時に『しっかり手を上げよう』『丁寧にステップを踏もう』といったことはまったく考えていません。基盤がしっかり身についてから、戦術やバスケットボール哲学、ゲームを読む力、スペースの使い方などを学んでいきます」
――ユース時代の練習は厳しかったですか?
「本当に大変でした(苦笑)。1日に3回練習することもありましたし、とにかく1日中練習していました。学校、バスケットボール、食事、睡眠。それが12歳から18歳までの僕の人生のすべてでした」
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