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12球団が調査でも指名漏れ「ビックリして…」 直前にアピールできず…不安味わった2選手の現在

プロ野球のドラフト会議が23日に行われた。夢の世界への切符を手にする選手が多数生まれた裏側では、指名漏れの憂き目にあった選手もいる。ただ毎年、その苦境から野球を続ける道をつかみ、次のチャンスへ進む選手がいる。昨秋のドラフトで指名有力と見られながら、名前を呼ばれなかった2人の“その後”を追った。

ENEOSの飯山は社会人野球へ進み定位置をつかんだ【写真:羽鳥慶太】
ENEOSの飯山は社会人野球へ進み定位置をつかんだ【写真:羽鳥慶太】

病気で最後のアピールできず…不運にも見舞われた飯山志夢の現在

 プロ野球のドラフト会議が23日に行われた。夢の世界への切符を手にする選手が多数生まれた裏側では、指名漏れの憂き目にあった選手もいる。ただ毎年、その苦境から野球を続ける道をつかみ、次のチャンスへ進む選手がいる。昨秋のドラフトで指名有力と見られながら、名前を呼ばれなかった2人の“その後”を追った。

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 今季、社会人野球の強豪ENEOSで「1番・中堅」の定位置をつかんだ飯山志夢(もとむ)外野手は、立正大4年だった昨秋、不運にも見舞われドラフト指名を得られなかった。最後のアピールと意気込んでいた秋のリーグ戦期間に新型コロナウイルスに感染。試合出場の機会が大きく減ったのだ。

 夏には初めて大学日本代表入りし、国際大会にも出場。プロのスカウトからも俊足好打や強肩を高く評価する声が上がった。ただ飯山は「(指名が)100パーセントあるとは思ってなかったですよ。半々じゃないかと」と当時を振り返る。

 だからこそ、秋のアピールも大切だと考えていたが、9月のリーグ戦が2週を終えたところで試合メンバーから名が消えた。新型コロナに感染し、さらに治ったところで「扁桃炎にもかかってしまったんです」。試合に復帰できたのは10月16日。約1か月を棒に振った。

「結局、最後の1カードしか出られませんでした。ドラフトもあると思って焦っていたんですが、熊谷の合宿所で休むことしかできませんでした」

 果たしてドラフト当日、指名はなかった。進路はプロ一本に絞っており「決まらないんじゃないかという不安はありました」と正直な心情も吐露する。その中で届いたのが、強豪ENEOSからの誘いだった。入社するとチームの世代交代の波にも乗って定位置をつかみ、東京ドームの都市対抗野球に出場。自分に足りなかった部分も気づけたという。「簡単なアウトを減らすとか、ミスを減らすとか。まだまだできることはある」とレベルアップに余念がない。

 来秋のドラフト解禁ももちろん頭にはあるが、大人が一投一打に全力を出し切る社会人野球の空気は「自分個人じゃなく、チームとして社員に、会社に勝利を届けるところが違うんじゃないかと、みんなでやるというか」と新鮮だった。業務でも経理部に配属され、グラウンドの内外で成長を続けている。

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