ラグビー代表支えた前主将、W杯裏舞台激白 逆境いかにして乗り越えたのか
東芝ブレイブルーパス一筋12年間プレーし、現役を引退した廣瀬にとってワールドカップは大切な思い出になっている。
“世紀の番狂わせ”を支えた一人のラガーマン
「頑張ったからこそ、今のような盛り上がりもある。僕にとってワールドカップは人生の宝物になりました」
昨年9月、イングランドで開催されたラグビーワールドカップ2015。
エディー・ジョーンズHC率いるエディー・ジャパンは予選プール初戦で優勝候補の南アフリカを34-32に逆転勝ちし、世紀の番狂わせを起こした。サモア、アメリカにも勝利を収めたものの、予選敗退に終わり“史上最強の敗者”と世界から称えられた。そのチームを陰から支え、「縁の下の力持ち」となったのが前キャプテンの廣瀬俊朗である。一度もベンチ入りを果たさなかったが、彼はチームにとって欠かせない存在だった。
たとえ試合に出なくとも、自分がチームにどう貢献できるか。
東芝ブレイブルーパス一筋12年間プレーし、現役を引退した廣瀬にとってワールドカップは大切な思い出になっている。
チームの快進撃を呼び込む“アイテム”となったのが、南アフリカ戦の前にチームメイトに披露した「モチベーションビデオ」。トップリーグの選手たちやOB、ラグビー関係者700人ほどの声を集めた映像は、廣瀬が音頭を取って制作されたものだった。