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ロッカーで飛んだ“檄”「ここでは言えないようなことも…」 大逆転劇へ導いた指揮官の言葉

ハンドボールのリーグHで初優勝を目指すジークスター東京が、大逆転で勝利を手にした。ジークスターは9日、東京・墨田区のひがしんアリーナで大崎オーソル埼玉と対戦。前半を10-16のビハインドを驚異的な追い上げで逆転し、29-27で今季4勝目を挙げた。チームを驚異的な逆転勝利に導いたのは、佐藤智仁監督(40)がハーフタイムに施したメンタルのリセットだった。

大逆転で勝利を手にしたジークスター東京の選手たち【写真:編集部】
大逆転で勝利を手にしたジークスター東京の選手たち【写真:編集部】

ハンドボールリーグH、ジークスター東京が逆転勝利

 ハンドボールのリーグHで初優勝を目指すジークスター東京が、大逆転で勝利を手にした。ジークスターは9日、東京・墨田区のひがしんアリーナで大崎オーソル埼玉と対戦。前半を10-16のビハインドを驚異的な追い上げで逆転し、29-27で今季4勝目を挙げた。チームを驚異的な逆転勝利に導いたのは、佐藤智仁監督(40)がハーフタイムに施したメンタルのリセットだった。

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 負けゲームだった。序盤こそ競り合ったものの、前半の中盤過ぎからは一方的な展開。相手の厳しい守備にあって攻撃陣は沈黙し、無理に打ったシュートは止められた。相手の速い攻めについていけず、次々と失点。勝利を期待してスタンドを埋めた1193人のファンからは不甲斐ない戦いぶりにため息さえもれた。

 6点のビハインドで前半を終えて呆然とロッカーに引き上げた選手たちを待っていたのは、佐藤監督の雷だった。「ハーフタイムに話したのは戦術面よりも精神的なもの。勝ちたい気持ちだったり、戦う姿勢だったり。ここでは言えないようなことも、言いました」と記者を見回しながら佐藤監督は話した。

「体と気持ち、頭の準備ができていなかった」と同監督は前半を振り返った。大崎からの移籍組が多いジークスターにとって、古巣はやりにくい相手。とはいえ、実力的に負ける相手ではないという気持ちの緩みがプレーに現れたのか。力ないシュートを止められ、守備の粘りもなかった。そんな選手たちに届いた監督のゲキ。後半は見違えるようにプレーの強度が増し、連続得点で差をつめた。

 後半はディフェンスシステムも変えたが「戦術的な狙いよりも精神的なもの。ダメだった前半を捨てて、気持ちも新たに戦うというメッセージだった」と佐藤監督。6点差を考えずに、0-0からの再スタート。精神面をリセットすることによって、最悪だった前半を引きずらずにプレーできた。

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荻島 弘一

1960年生まれ。大学卒業後、日刊スポーツ新聞社に入社。スポーツ部記者としてサッカーや水泳、柔道など五輪競技を担当。同部デスク、出版社編集長を経て、06年から編集委員として現場に復帰する。山下・斉藤時代の柔道から五輪新競技のブレイキンまで、昭和、平成、令和と長年に渡って幅広くスポーツの現場を取材した。

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