石川祐希、2万8242人集結の日本ツアーに“提言” 大観衆に感慨も「選手として難しい」事情とは
バレーボール男子日本代表の石川祐希を擁する欧州チャンピオンズリーグ(CL)覇者ペルージャ(イタリア)が8日、SVリーグ初代王者サントリーサンバーズ大阪との国際親善試合・第2戦(有明アリーナ)を行い、3-0(25-19、25-21、25-18)で勝利した。第1戦(7日)に続き、貫禄の2連勝。両日合わせて2万8000人を超えるファンが集結した一方、過密日程に石川は複雑な心境を覗かせた。

男子バレー国際親善試合、ペルージャとサントリーが激突
バレーボール男子日本代表の石川祐希を擁する欧州チャンピオンズリーグ(CL)覇者ペルージャ(イタリア)が8日、SVリーグ初代王者サントリーサンバーズ大阪との国際親善試合・第2戦(有明アリーナ)を行い、3-0(25-19、25-21、25-18)で勝利した。第1戦(7日)に続き、貫禄の2連勝。両日合わせて2万8000人を超えるファンが集結した一方、過密日程に石川は複雑な心境を覗かせた。
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日本男子バレーのWエース、石川と高橋藍の対決に、有明アリーナは連日ファンで埋まった。チケットは全席種が完売。7日の第1戦には1万4158人(※1万4001人発表から訂正)が集まり、2日目も1万4084人が駆け付けた。
シーズン開幕前にもかかわらず、ほぼ満席となる異例の光景。ペルージャのアンジェロ・ロレンツェッティ監督は「本当に素晴らしい2日間だった」と目を丸くしながら称えていた。
日伊のバレーチームが日本国内で対戦するのは初のケース。「僕自身、イタリアのチームとして日本でプレーすることを楽しみにしていたし、何より嬉しかった」。大学卒業後からイタリア・セリエAで10年プレーする石川にとっても、初の凱旋試合だった。2日間で延べ2万8242人を動員。「僕にとって色々と初めてなことが多く、非常に心に残った2日間だった」と感慨に浸った。
一方、複雑な思いも拭えなかった。試合後の会見で、過密日程によるコンディションを問われた時だった。
「試合の前日に到着して練習して試合っていう形で、また2日連続で試合っていう形だったので、選手として整えるのは難しいですけど、プロ選手であるのでどんな状況でもしっかり対応してやらなければいけない」
ペルージャが来日したのは6日。日本と7時間の時差があるイタリアから到着後、翌日から2連戦という超過密スケジュール。初戦は3-1(20-25、25-21、26-24、25-21)で勝利したものの、試合後、石川が「まだまだクオリティを上げられる内容だった」と語ったように準備不足が顕著になった。
第2戦では力の差を見せつけ、3-0のストレート勝ち。各セットとも途中起用になった石川も、鋭いアタックで会場を沸かせた。ただ、2日間を通じて見れば、万全なコンディションでは戦えなかった。
先月には日本代表としてフィリピンで開催された世界選手権を戦った。束の間のオフを挟み、今月から新シーズンが始まる。その合間を縫って設定された親善試合だった。「こういうやり方でしかできないのかなっていう風には思った」と過密日程は承知の上だったが、会場の熱気を受けて思うことがあった。
「2日連続じゃなくて1日挟んでやるとかだと、僕たち選手としてはコンディションが整ってパフォーマンスが高いものが見せられるのかなっていう風には思っています」。興行は大盛況で幕を閉じたが、自らが望んだ凱旋マッチ、そして、それを大いに盛り上げた会場のファンを思っての提言にも聞こえた。
(THE ANSWER編集部・橋本 啓 / Akira Hashimoto)
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