[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

「本田圭佑の解説」が共感を呼んだワケ ABEMAスポーツ編成責任者に聞くスポーツ中継の未来

カタールW杯は地上波と配信プラットフォームの役割分担が上手くいったと語る塚本氏【写真:編集部】
カタールW杯は地上波と配信プラットフォームの役割分担が上手くいったと語る塚本氏【写真:編集部】

地上波、配信プラットフォーム、それぞれの役割が相乗効果を生むスポーツ中継の在り方とは?

 地上波が生み出す熱量と、配信プラットフォームがもつ利便性が融合した最好例が、2022年のカタールW杯だろう。日本戦を含む全戦無料生中継を実施したABEMAの責任者だった塚本氏が当時を振り返る。

【注目】日本最速ランナーが持つ「食」の意識 知識を得たからわかる、脂分摂取は「ストレスにならない」――陸上中長距離・田中希実選手(W-ANS ACADEMYへ)

「日本戦の時は『今、この瞬間をみんなで見よう!』という日本国民の熱量が、地上波をきっかけに盛り上がった印象があります。その他、深夜に行われる試合はABEMAで見ようとか、外出しているからABEMAで日本戦を観ようとか、朝起きてABEMAのハイライトを観て、夜の地上波放送に備えるとか、様々な楽しみ方ができたなと感じています。ABEMAの中で、生中継からハイライトまで全てが楽しめる分かりやすさもあったと思います。地上波と我々の役割分担がかなり上手くいき、数多くの日本の皆さんに楽しんでもらえたと実感できる成功体験となりました」

 ABEMAではアニメやバラエティ、恋愛リアリティーショー、ドラマなど数多くのジャンルを取り扱っているが、中でもスポーツで際立っているのが「ライブ映像を通じて得る一体感や熱量」だという。インターネットでのライブ配信の場合、リアルタイムで書き込めるコメント欄が活発になる。カタールW杯の時も例外ではなく、最近ではMLBや大相撲などでも大きな盛り上がりを見せている。「コメント欄への書き込みを通じて、場所こそ違えど同じ映像を一緒に観ている人がいるという熱量、楽しいという価値が生まれる。リアルで観戦している時に近い感覚になるんだと思います」。

 今後もスポーツコンテンツを巡る放送・配信の在り方が様々に変化することが予想されるが、その中で無料配信プラットフォームであるABEMAは「ユーザーとコンテンツを繋ぐ『エントリーメディア』であり続ける」と塚本氏は説明する。

「我々は『エントリーメディア』として、競技を見始めるスタートラインを意識しています。例えば、サッカーについて凄く詳しい人もいれば、なんとなくルールを知っているくらいのライトなファンや初心者の方もいる。色々なユーザーに観ていただく中で『楽しいな、また次も観たい』と思っていただくことをゴールとした時、ABEMAとしてどのレベルの人たちに楽しんでもらうのか。そこを考えていくと、『エントリーメディア』としては、コアなファンだけではなく、気軽に入ってきた人たちが十分に楽しめることを目指しています。だから、カタールW杯では視聴者と同じ目線に立っていただいた本田さんの解説が共感を呼んだんじゃないかと」

1 2 3
W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
CW-X CW-X
lawsonticket
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集