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東京五輪代表がスポンサー営業&電話で会場確保 「愛がなければ続かない」小中学生300名の未来に注ぐ情熱

プロバスケットボールBリーグ・サンロッカーズ渋谷のポイントガード兼シューティングガード、ベンドラメ礼生が企画・主催するバスケットボール大会「L_Game & L_Camp(エル・ゲーム&エル・キャンプ)」は、今年で3回目の開催を迎えた。「考える力を育てる大会」をコンセプトに自身の出身地・福岡県から次世代アスリートの育成を目的とし、試合の勝敗や技術指導にとどまらず、多角的なアプローチで取り組むライフワークになりつつある。インタビュー後編では、その情熱の根源について聞いた。(取材・文=牧野 豊)

体育館の確保をはじめ、ベンドラメ礼生は大会開催に向けて自ら奔走した【写真提供:L_Game】
体育館の確保をはじめ、ベンドラメ礼生は大会開催に向けて自ら奔走した【写真提供:L_Game】

「L_Game & L_Camp」主催・ベンドラメ礼生インタビュー後編

 プロバスケットボールBリーグ・サンロッカーズ渋谷のポイントガード兼シューティングガード、ベンドラメ礼生が企画・主催するバスケットボール大会「L_Game & L_Camp(エル・ゲーム&エル・キャンプ)」は、今年で3回目の開催を迎えた。「考える力を育てる大会」をコンセプトに自身の出身地・福岡県から次世代アスリートの育成を目的とし、試合の勝敗や技術指導にとどまらず、多角的なアプローチで取り組むライフワークになりつつある。インタビュー後編では、その情熱の根源について聞いた。(取材・文=牧野 豊)

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 大会は、初日にU12(小学生)8チーム、2日目にU15(中学生)7チームの総勢300名が参加。各日ともに大会終了後には2時間のクリニックも行われる充実の内容だが、「指導者が選手を怒ることは禁止」というルールを筆頭に、独自の施策が複数取り入れられている。

 昨年の第2回大会からは、初日に試合を行ったU12のチームからベンドラメが選抜メンバーを選び、翌日のU15の部に参戦。当然、小学生は中学生相手に思うようにプレーできない場面が多くなるが、「現状に満足せずに、その上のレベルを目指してもらうこと」を狙いとしている。

 また、U12選抜チームのメンバーは、大会初日の夜にベンドラメと同じ宿舎で寝食を共にし、自身の夢とその実現のために何を頑張るべきかを人前で発表する機会が設けられている。目標を言葉にして他者に伝えることで、その実現へのモチベーションが大きく高まると考えているからだ。

 これらの試みは、ベンドラメが言う「自分のプレーを言語化すること、自分たちで考えること」を具現化した一例であり、バスケットボールに限らず、社会に出ていくうえでさまざまな場面で役立つ普遍的なスキルになる、と説明する。

「言われたことをやるだけだと、答えを待つ癖がついてしまいます。たとえ指導者の意見と違っても、自分の考えを伝えることは間違いじゃない。お互いの意見を出し合い、次にどうするかを考えるプロセスは、非常に大切なことだと思います」

 さらに3年目の今年は、参加者に「メディアに慣れてほしい」という思いから、インスタグラムとXのアカウントを開設。各日のMVP選手のプレーや好プレー映像集、閉会式ではMVP選手へのインタビューを行ない、その様子を発信した。プロ選手と同じように、メディアやSNSで自身のプレーが発信される喜びや自覚を促し、上達へのモチベーションにつなげることを意図している。

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牧野 豊

1970年、東京・神田生まれ。上智大卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。複数の専門誌に携わった後、「NBA新世紀」「スイミング・マガジン」「陸上競技マガジン」等5誌の編集長を歴任。NFLスーパーボウル、NBAファイナル、アジア大会、各競技の世界選手権のほか、2012年ロンドン、21年東京と夏季五輪2大会を現地取材。22年9月に退社し、現在はフリーランスのスポーツ専門編集者&ライターとして活動中。

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