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「日本人と結婚してもいいかな」 MLBスター・ビシェットが母に尋ねた理由 WBCはブラジル代表で「僕のゴール」実現へ

兄との共闘となった2016年、ブラジルは予選で敗退し、本大会に出場できなかった。ビシェットには後悔が残った。当時18歳。「予選突破に貢献できるほど役に立てなくて。代表には今後、予選突破するためにはなんでもやると伝えていたんだ。ブラジルにはアメージングなアスリートがたくさんいる。サッカーの国なんだけど、少しでも野球に注目を集めることができるなら、敬意を集めることができるなら、嬉しいんだ。それが僕のゴールなんだ」

ブルージェイズのボー・ビシェット【写真:ロイター】
ブルージェイズのボー・ビシェット【写真:ロイター】

取材に応じたビシェット「そうすれば、僕も日本代表の一員になれるでしょ」

 米大リーグのア・リーグ東地区首位を走るブルージェイズ。スター選手のボー・ビシェット内野手は、2026年春開催のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)にブラジル代表で参戦を表明。前回大会で優勝した日本代表への深い愛情を明かした。

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「次のWBCはブラジル代表として参戦する。相当クレイジーなアクシデントが起きない限りは間違いない」

 メジャーでも最新鋭の施設を誇るブルージェイズの本拠地ロジャース・センターのクラブハウスで、ビシェットは「THE ANSWER」の取材にこう話した。

 球宴2度選出のスターはフロリダ州オーランド生まれで米国育ち。「どちらかというとスペイン語の方が話せる」と明かすほどで、ポルトガル語はほとんど話さない。優勝候補アメリカ代表でも活躍が期待できる名手だが、なぜブラジル代表を選ぶのか。

「ブラジル代表には2016年のWBC予選で招集されたんだ。兄とプレーできる機会はほとんどなかったので、一緒にプレーできるというのが一番の理由だったよ。ブラジル代表のプレーは家族、何よりもブラジル・ポルトアレグレ出身の祖父母が喜んでくれるんだ。兄とチームメートになれる貴重なチャンスなんだ」

 ブラジル出身の母マリアナさんとサンパウロ在住の祖父母、2011年にヤンキースからドラフト1巡目で指名された兄ダンテ・ジュニア内野手との絆の大きさを理由に挙げていた。

 兄との共闘となった2016年、ブラジルは予選で敗退し、本大会に出場できなかった。ビシェットには後悔が残った。当時18歳。「予選突破に貢献できるほど役に立てなくて。代表には今後、予選突破するためにはなんでもやると伝えていたんだ。ブラジルにはアメージングなアスリートがたくさんいる。サッカーの国なんだけど、少しでも野球に注目を集めることができるなら、敬意を集めることができるなら、嬉しいんだ。それが僕のゴールなんだ」

 サッカー大国にあっては、人気スポーツとはいえない野球の知名度を上げることが使命だというビシェット。WBCでは前回大会優勝の日本代表のプレーぶりに画面を通じて感銘を受けたという。

「前回WBC優勝した日本代表は今まで見たチームの中で最もアメージング。選手は国のためにとてつも無いプライドを持ってプレーしていることをひしひしと感じられた。僕は小さな頃から日本代表を見て育ってきたんだ。兄がリトルリーグのワールドシリーズでプレーした時から日本の野球が大好きなんだ。僕のヒーローはイチローだ」

 日本を訪れたことはまだないというビシェットだが、父親のダンテさんも元メジャーリーガー。2019年に社会人野球・JR東日本の指導で来日経験がある。

「父が実業団のチームに指導するために日本に行ったんだ。父からは素敵な話しか聞かなかったよ。寿司も文化も大好きだし、本当に行ってみたい。実際に母に聞いたことがあるんだよ。“日本人女性と結婚してもいいかな”と。そうすれば、僕も日本代表の一員になれるでしょ」

 かつてマリアナさんに許可を求めるほどだったという親日家ビシェット。愛する日本代表との対戦は実現するのか、注目したい。

(THE ANSWER編集部)

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