「町田ゼルビアのような…」 日本一14回、高校名将を国内最高峰リーグの監督に招聘した2つの意図――リーグH・琉球コラソン

全国に散らばる「教え子」たち 地元回帰に期待
クラブが黒島監督にオファーしたもう一つの意図は、力のある沖縄出身選手を獲得するための“吸引力”を増すことにある。
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コラソンは以前に比べて地元の選手が減っているが、「沖縄の子たちが大人になって活躍できるチーム」「夢を見られるチーム」というコンセプトに変わりはない。水野氏が言う。
「黒島監督が育てた優秀な選手がまだ大学生にいたり、他チームにも多くいます。彼らのような選手が、先生への恩返しで『もう一回沖縄に戻ってやりたい』となれば、いいサイクルが生まれると思っています」
今年1月の世界選手権で代表入りした石嶺秀(豊田合成ブルーファルコン名古屋)や東京五輪で代表の主将を務めた東江雄斗(ジークスター東京)を筆頭に、伊禮雅太(同)、川上勝太(安芸高田わくながハンドボールクラブ)など、高校時代の教え子は各チームで奮闘している。
チームが下位に沈む中、有力プレーヤーを獲得するのは容易ではない。年俸などクリアすべき課題もあるだろう。それでも、地元出身の力のある選手がコラソンに増えるというのは、沖縄の子どもたち視点で見れば、確かに夢がある。
それは、黒島監督自身も期待するところだ。
「リーグHでは私の教え子たちが各チームの中軸となって頑張っています。彼らがまた地元に戻り、沖縄の子どたちに感動と夢を与えてくれたら、もっともっと沖縄のハンドボールが盛り上がっていけるという気持ちもあり、監督を引き受けた次第です」
まだ具体的に交渉が進んでいる選手はいないというが、石田孝一GMも「各チームにいる興南高校出身の選手、沖縄出身の選手にはアプローチしていきたいと思っています」と前向きに語った。
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