「いくら大谷でもあり得ない」 想像を超えた伝説の夜、ドジャース実況が直撃取材で明かした裏話

絶えず自分に言い聞かせる「どれだけ幸運なことか」
続く9回の第6打席でも3本目となる51号3ラン。6打数6安打3本塁打、2盗塁10打点の大暴れだ。デービス氏は「野球史上最高の一日だ! これは現実ではない! 彼は人間じゃない!」と笑うしかなかった。
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歴史の証人となってから半年後の今月19日。「あの日達成してくれて、自分勝手にも余計に興奮してしまいました」と本音を漏らした。奇しくも2023年ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の決勝と同じ舞台。大谷がトラウトから空振り三振を奪った時も、デービス氏は米スポーツ専門局「FOXスポーツ」の筆頭アナウンサーとしてマイクに向かっていた。
「スター勢揃いの中、試合が懸かった、優勝が懸かった場面でショウヘイとトラウトが激突する。本当にクールでアメージングな瞬間でした」
2017年、ドジャースの実況を67年間務めてきた伝説的アナウンサー、ビン・スカリー氏の後を30歳の若さで継いだ。2022年にはFOXスポーツの筆頭アナウンサーに抜擢。ドジャースのメイン実況と並行し、ワールドシリーズやオールスター、WBCなど重要な試合を任されるようになった。
球界屈指の実力派として地位を確立したが、謙虚さを持ち続けている。「オオタニは日々、今まで誰も見たことがないようなことを、これから二度と起こりそうもないことをやってのけます。それを実況席から伝えられることがどれだけ幸運なことか。絶えず自分に言い聞かせています」。実況も巻き戻しできない一発勝負の世界。大谷が残す歴史的瞬間に、これからも唯一無二の言葉で花を添える。
(THE ANSWER編集部・鉾久 真大 / Masahiro Muku)
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