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五輪で人気種目も…銃社会アメリカ、校内乱射事件と高校射撃部 難しい「防止」と「活動」の両立

射撃部の未来は、社会的な銃規制の議論と関連

 全米ライフル協会からの資金援助に対する批判の声が強まったのは、2018年2月14日に起こったフロリダ州のパークランド高校での銃乱射事件が大きい。AP通信は犯人は、JROTCのエアライフルチームのメンバーであったと報じ、このチームは、エアライフル練習のために放課後に集まり、他の学校に遠征して競技を行っていたという。そして、このプログラムは全米ライフル協会から資金提供を受けていた。

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 他の国ならば射撃競技と銃による犯罪を分けて考えることはそれほど難しいことではないかもしれない。しかし、学校での悲惨な銃撃事件が起こる米国では、運動部活動や課外活動として射撃を行うこと、全米ライフル協会から金銭的支援を受けることと、学校に銃を含む武器を持ち込ませないことの切り離しは難しいようだ。アメリカの高校における射撃部の未来は、社会的な銃規制の議論と関連している。こういった深刻な状況がある一方で、高校の運動部の試合で、指で銃の形を示すようなしぐさをすることにペナルティを科すというルールを設けたリーグもある。何をどこまで規制するのか、アメリカならではの困難といえるのではないだろうか。

(谷口 輝世子 / Kiyoko Taniguchi)

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谷口 輝世子

デイリースポーツ紙で日本のプロ野球を担当。98年から米国に拠点を移しメジャーリーグを担当。2001年からフリーランスのスポーツライターに。現地に住んでいるからこそ見えてくる米国のプロスポーツ、学生スポーツ、子どものスポーツ事情を深く取材。近著に『なぜ、子どものスポーツを見ていると力が入るのか――米国発スポーツ・ペアレンティングのすすめ』(生活書院)ほか、『帝国化するメジャーリーグ』(明石書店)『子どもがひとりで遊べない国、アメリカ』(生活書院)。分担執筆『21世紀スポーツ大事典』(大修館書店)分担執筆『運動部活動の理論と実践』(大修館書店)。

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