世界に驚き、韓国主将の常識破りな打撃練習 本人直撃で真相判明、打率.340に「影響あった」【プレミア12】
野球の国際大会「ラグザス presents 第3回 WBSC プレミア12」では、各国の違いも様々な面で現れる。大会中に話題になったのが、韓国の主将ソン・ソンムンが見せた独特すぎる打撃練習だ。バットを上下反対に握り、上げてもらったボールをグリップの部分で捉える。米国の記者が世界に驚きを発信したこの練習の狙いを、本人に聞いた。
今季韓国リーグで打率.340、初代表のソン・ソンムン
野球の国際大会「ラグザス presents 第3回 WBSC プレミア12」では、各国の違いも様々な面で現れる。大会中に話題になったのが、韓国の主将ソン・ソンムンが見せた独特すぎる打撃練習だ。バットを上下反対に握り、上げてもらったボールをグリップの部分で捉える。米国の記者が世界に驚きを発信したこの練習の狙いを、本人に聞いた。
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この練習は、台北でのオープニングラウンドの際に米専門局「MLBネットワーク」のジョン・モロシ記者が自身のXで動画を拡散した。ソン・ソンムンはバットの太いヘッド部分を握り、細いグリップ部分でボールを捉えようとしている。普通とは逆の使い方だ。
モロシ記者は「逆さま打撃練習の価値を教えてくれた韓国の主将ソン・ソンムン、ありがとう。本当に、バットを見て。芯の方を握っているんだ! 私は長年、野球を見てきたが、こんなものは今まで見たことがない」と驚きをつづっていた。
ただ、ソン・ソンムンに直接聞いてみると、しっかりとした狙いがあった。「こう握るとまず、軽く感じるじゃないですか。なのでヘッドを効かせるというか、速く手首を返せる感じがあります。そういうフィードバックがあると思うので、ずっと続けているんです」。この練習で手首を速く、鋭く返すための感覚を作っているのだという。始めて2年ほどで、打席直前のネクストバッターズサークルでも、バットを上下逆に握って構え、素振りをするのがルーティンだ。
ソン・ソンムンは現在28歳。2015年に高卒でプロ入りしたものの、兵役もありレギュラーを獲得したのは2022年。今季は打率.340、19本塁打、104打点と、昨季の.263、5本から大きく数字を伸ばし、初の代表入りを勝ち取った選手だ。この練習も成績向上に「影響があったと思いますよ。毎日毎日続けているので。自分の体に合っていたんでしょうし」。世界には様々な工夫を試みる選手がいる。
(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)