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差別と闘った野球界の偉人 大谷翔平にも重なる意志…50年先の未来を想像させたアトランタの客席

米大リーグ・ドジャースの大谷翔平投手は16日(日本時間17日)、敵地アトランタのトゥルイスト・パークで行われたブレーブス戦で4打数無安打ながら2打点を積み上げ、9-0の2連勝に貢献した。相手は通算755発の伝説的スラッガーが多大な功績を残した球団。客席にはプロ選手としての価値を感じさせる光景が広がっていた。

敵地ブレーブス戦に出場したドジャースの大谷翔平投手【写真:ロイター】
敵地ブレーブス戦に出場したドジャースの大谷翔平投手【写真:ロイター】

アトランタの客席に多くいた背番号「44」と「17」

 米大リーグ・ドジャースの大谷翔平投手は16日(日本時間17日)、敵地アトランタのトゥルイスト・パークで行われたブレーブス戦で4打数無安打ながら2打点を積み上げ、9-0の2連勝に貢献した。相手は通算755発の伝説的スラッガーが多大な功績を残した球団。客席にはプロ選手としての価値を感じさせる光景が広がっていた。

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 客席を歩くと、2つの背番号が目立った。1つはブレーブスの「44」。ハンク・アーロンだ。往年のファンだけでなく、カップルやグラブを持った少年まで。引退から48年が経っても、アトランタの人にとって大切な永久欠番のようだ。

 トゥルイスト・パークには本塁後方の客席下に球団レジェンドたちを称えるミュージアムがある。通算755本塁打などのまばゆい功績とともに黒人差別と闘ったアーロンの半生が紹介されていた。理不尽な罵倒に拍車をかけたのが、ベーブ・ルースの存在だったという。

 1973年、当時歴代最多だった714本塁打のルースにあと1本に迫り、シーズンが終了。オフは記録更新を望まない白人至上主義のファンから多数の脅迫状を受け取った。憎悪を含む声にも負けず、1974年4月に記録更新。左中間への大飛球が熱狂を生み、ベースを回る時には侮辱的目線も覆っていたそうだ。

 50年が経った今、同じくルースと比較され続けてきた男がいる。大谷翔平だ。今回のブレーブス4連戦は本塁打こそなかったものの、計4打点の活躍で2連勝に貢献。敵地にもかかわらず、客席には老若男女の背番号17が押し寄せた。サインを求める応援ボードは一つや二つではない。ユニホームの数はプロ選手の価値を示すものだ。

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