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小林陵侑の覚醒を知っているか 欧州が「別の惑星の人間」と慄く、えげつない強さ

W杯第3戦の表彰式で本家本元フィンランドのサンタさんからも祝福【写真:小林幸帆】
W杯第3戦の表彰式で本家本元フィンランドのサンタさんからも祝福【写真:小林幸帆】

欧州実況も慄いた一本のジャンプ、「ありえない! 別の惑星の人間だ」と絶叫

 彼が一躍その名を知らしめることになったのが第3戦、ジャンプ台記録に並んだ一本だ。

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 これを、ドイツ「EUROSPORT」は「コバヤシがジャンプ界に衝撃を与える」との見出しで伝え、番組公式ツイッターでは実況中の動画も公開。さぞたまげていたことと思いきや、「おーっ。高いっ! アイヤイヤイヤイヤヤッッ!! ブァッハハッハッハッハ。ありえん…センセーショナル!」と、響いたのは豪快すぎる笑い声。

 ノルウェー公共放送「NRK」も驚き通り越して大笑い、オーストリア公共放送「ORF」は「あぁあありえない! リョウユウ・コバヤシに一体なにが! 別の惑星の人間だ」と絶叫していた。

 ジャンプ強豪国をここまで仰天させたのは、圧倒的に不利な条件もお構いなしにぶっ飛んでいったから。飛び過ぎると着地エリアの傾斜がなくなり転倒リスクが高まる。そのため、助走速度を落として飛距離を抑えるべく、コーチの判断でスタート位置を下げることが認められている(※この場合、補正の加点がつく)。宮平秀治ヘッドコーチは2段下げたが、まるで意味なし。これ以上飛んだら危険とされるヒルサイズ142メートルをあっさり超えていってしまった。

 小林陵はシーズン前に“飛び過ぎて”左膝を痛めており、11月18日の第1戦(ポーランド)では断トツ最長の137.5メートルをマークしながら、着地でバランスが取れずお手つき。転倒扱いとなり、飛型点で大減点を食らった結果、初優勝がお預けになったばかり。それもあって、宮平ヘッドコーチは無事に着陸し優勝したのを確認すると胸をなでおろし、「2段下げたのに、飛び出した瞬間にあぁっっまずいっっって!!!」とまくし立てていたが、本気で寿命が縮む思いをしたはず。

「今季は優勝できると思っていた」と言うほど自信を持って迎えた開幕。大化けの理由は、夏に助走の姿勢をノルウェーのトップ選手を参考に微調整したことにある。ジャンプにはスタート、助走、踏み切り、空中、着地などの要素が絡むが、宮平ヘッドコーチによると85~90%は助走で決まるという大事なポイント。それをYoutubeでモノにしてしまえるのは「体育は(ずっと)『5』だった」という高い運動能力ゆえ。

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