9544人を燃やしたデュース12回の熱い攻防 主将セッターはトス1本を噛み締めた「終わらないで」【Vリーグ】
世界クラブ選手権3位、以降は難しかったモチベーションの維持
今季は世界クラブ選手権で日本初の3位に。一方で快挙を成し遂げたからこそモチベーションの維持は難しかった。それを変えてくれたのが、2月のパナソニック戦。「パナに2連敗してからチーム1つでバレーボールができるようになった」。RRでトップを走る相手の気迫や負けん気に刺激を受けた。
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シーズン終盤での再戦では、2戦連続でフルセットの末に勝利。星を分け合って迎えたこの日の決勝は、有明コロシアムに集まったVリーグ史上最多となる9544人の前で最高のバレーボールを見せた。
大観衆の中でのプレーは最上の喜びだった。「噛みしめながらトスを上げている自分がいた。フルセットまでしたい、終わらないでほしいとさえ思った」と白い歯を覗かせた。
来季は「SVリーグ」に名称を変え、新たなスタートを切る。「こういった会場で常にやれるようになればいい」。王者として迎える来シーズンに思いを馳せた。
(THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂 / Kaho Yamanobe)