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日本バスケを牽引した五十嵐圭の今 43歳になっても現役を貫く理由、20年目のキャリアで見えたこと

4月に新アリーナで初試合を迎えた時は感慨深かったと振り返る【撮影:荒川祐史】
4月に新アリーナで初試合を迎えた時は感慨深かったと振り返る【撮影:荒川祐史】

今なお現役であり続ける理由は「リーグ優勝」

 自分で歩みを止めない限り、成長のための余白や伸びしろを感じられるのが、現役を続ける醍醐味だ。もちろん仕事である以上、好き・楽しいといった感情だけでは片付けられないこともある。現役であるための一丁目一番地は「コート上で評価されるプレーをすること」。すでに引退して指導者の道を歩む仲間たちが「選手の時は分からなかったことが分かるようになった」と話すことにもヒントを得ながら、五十嵐圭にしかない価値を追い求めている。

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 そしてもう一つ、この20年間、追い求め続けてきたものがある。それがリーグ優勝、だ。

「僕は大学を卒業してトップと呼ばれるリーグに入ってから、チームとしての優勝経験がないんです。4年前(2018-19シーズン)に新潟で地区優勝は成し遂げることができたけどリーグ優勝はないので、そこが自分にとって一番の目標であり、現役であり続ける理由でもあります。まだまだ体が動く限りは現役でいたいと思いますし、応援して下さるファンやブースターの皆さん、家族の存在がある間はコートに立ち続けたいと思います」

 応援のチカラは何よりも強力なエネルギー源だ。群馬クレインサンダーズは4月15日から新設された「OPEN HOUSE ARENA OTA」を本拠地として活動。日本最大級のセンタービジョンを持つ新アリーナは収容人数5000人、コートと座席の距離は2メートルという近さで、客席の熱気がコートにもダイレクトに伝わってくる。そして何を隠そう、2021年に五十嵐が群馬移籍の決め手の一つとしたが、この新アリーナ建設計画だった。

「ホームコートとして新しいアリーナに立った時、自分がどういうことを感じるのか、それを味わってみたい思いもあって、移籍を決めました。現役中になかなかない経験ですから。だから、初試合当日にコートに立った時は感慨深いものがありました。客席との距離の近さに加え、マスク越しの声出し応援も解禁されたので、今まで以上に応援のチカラを感じることができて本当に有難いですね」

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