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サッカーリーグ開催でスラム街の子どもに夢を… A-GOALが取り組むアフリカ支援の形

お世話になったアフリカに、スポーツで恩返ししたいと願う人がいる。「アフリカ」と「スポーツ」をキーワードに支援活動をする一般社団法人「A-GOAL」のメンバーの笹田健史さんだ。笹田さんは今、ケニアにあるアフリカ最大規模のスラム街、キベラ地区に住む子どもたちのためにサッカーリーグを常設したいという仲間の活動を支援している。

トライアルリーグで優勝し、誇らしげな笑顔を浮かべる子どもたち【写真提供:一般社団法人A-GOAL】
トライアルリーグで優勝し、誇らしげな笑顔を浮かべる子どもたち【写真提供:一般社団法人A-GOAL】

「アフリカ」と「スポーツ」をキーワードに日本からの支援活動をスタート

 お世話になったアフリカに、スポーツで恩返ししたいと願う人がいる。「アフリカ」と「スポーツ」をキーワードに支援活動をする一般社団法人「A-GOAL」のメンバーの笹田健史さんだ。笹田さんは今、ケニアにあるアフリカ最大規模のスラム街、キベラ地区に住む子どもたちのためにサッカーリーグを常設したいという仲間の活動を支援している。

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 なぜアフリカなのか。

 大学を卒業するとすぐに青年海外協力隊に参加し、アフリカ大陸南部に位置するザンビア共和国に派遣された。理科の教師として約2年間、現地の子どもたちを教えるうちに、アフリカに住む人々が持つ懐の深さや優しさに魅せられると同時に、貧困と闘う人々の厳しい現実を目の当たりにすることも。派遣前はどこにあるかも分からなかったザンビアで、日本では得がたい貴重な経験を積み、「今となっては僕の第2の故郷です」と笑う。

 帰国すると、今度はスポーツ科学を学ぶため米国へ渡り、ストレングスコーチとなった。タイのプロサッカーチームやラグビー・トップリーグ(現リーグワン)のキヤノンイーグルス、関西学院大、龍谷大などで活動。その一方で、アフリカや発展途上国の今を伝える執筆活動もスタート。そんな精力的な毎日を過ごす笹田さんがA-GOALに参加するきっかけとなったのは、発起人の岸卓巨(たくみ)さんからの誘いだった。

 2020年、未曾有のコロナ禍が世界を襲った。世界各地で都市封鎖が発生。岸さんがかつて青年海外協力隊で派遣されたケニアの首都ナイロビも例外ではなく、街の経済がストップした。現地で地域のサッカークラブを運営する友人からカワングワレというスラム街が深刻な食糧難に陥っているというSOSを受けた岸さんは、日本でアフリカとスポーツに縁のある仲間に協力を呼びかけた。A-GOALの始まりだ。

 日本で集まった寄付を現地へ送金し、地域のサッカークラブが生活に必要な食料や石けんなどを購入し、困窮する人々に配付するという形で食糧支援、感染症予防支援がスタート。地域に根差した活動をする現地サッカークラブだからこそ持つネットワークを生かし、本当に支援を必要とする人々の元に日本の心を届けた。

 発足した2020年5月当初は20人ほどだったメンバーは1か月ほどで70名を超えた。4年目を迎える今は支援のネットワークを広げ、マラウイ、カメルーン、ウガンダなどでも活動する。それぞれの活動はアイデアを持つメンバーが持ち寄り、A-GOALで協力を呼びかけて実現したもの。「支援を必要とする人たち、支援をしたい人たちのプラットフォームみたいな形になるといいねと話しています」と笹田さんは言う。

 現地の人々が運営する地域スポーツクラブを通じて、本当に必要なものを本当に必要にする人たちに届ける方法は、どの活動でもA-GOAL独自のスタイルとして踏襲されている。実際に寄付がどのような形で現地の人々に届くのか分かりやすい。

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