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横浜FM29年ぶりの快挙 GK高丘陽平が見据えるさらなる高み「もっと突き詰めていきたい」

横浜F・マリノスのGK高丘陽平が充実のシーズンをベストイレブンという勲章で締めくくった。

ベストイレブンを初受賞した横浜F・マリノスのGK高丘陽平【写真:(C)TOMOO AOYAMA DAZN】
ベストイレブンを初受賞した横浜F・マリノスのGK高丘陽平【写真:(C)TOMOO AOYAMA DAZN】

2022 Jリーグアウォーズでベストイレブン初受賞の26歳

 横浜F・マリノスのGK高丘陽平が充実のシーズンをベストイレブンという勲章で締めくくった。

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 3年ぶりのJ1のリーグ優勝を手にした横浜FMにおいて、唯一のフルタイム出場を成し遂げた高丘。今季のJ1リーグでは高丘とサガン鳥栖の朴一圭の2選手しか達成していない事実が、価値の高さを物語っている。

 最高の結果を手にしたチームで、攻守に存在感を示した。攻撃では11人目のフィールドプレーヤーとして足元の技術を生かして後方からの組み立てに参加。プレッシャーを受けた場面ではロングフィードで陣地を挽回し、一気にチャンスにつなげる試みも効果的だった。

 本業の守備で際立っていたのは試合序盤の集中力だ。不意に訪れたピンチに背番号1が立ちはだかり、相手のシュートを防ぐ場面を幾度となく目にした。

「試合に出続けることも大切ですが、今年は自分のところでシュートを止めることにフォーカスしてやってきました。GKに求められる一番重要な能力で、それでチームを助けられると思っていました。チームは攻撃的なスタイルなので、後ろにいる自分がどっしり構えることで素晴らしい攻撃ができる。我慢強く戦うことを意識して1年間プレーしました」

 自慢のアタッキングフットボールで積み上げた得点70はもちろんリーグ最多。それゆえ攻撃面がフォーカスされがちだが、失点35は名古屋グランパスと並んでリーグ最少タイの数字だ。守備者として胸を張っていい成績に見えても、高丘の視線はあくまでも上を見据えている。

「シーズン前の目標は1試合平均の失点が0点台でした。結果は34試合で35失点なので、数字で言えば2失点多かった計算。その悔しさがあります。改めて分析していくと防げた失点もありましたし、もったいない失点もありました。だからこそ、もっと突き詰めてやっていきたい」

 浮かれた様子は一切ない。あえて高いハードルを課すのは、チームのためであり、自身のためでもある。

 それでも、たった1つしかないポジションで個人賞に輝いた。26歳という年齢はGKとしてはまだまだ若く、この先も長く続いていくキャリアにおける大きな自信になるだろう。

「これまで個人賞には縁のないサッカー人生だったので、このまま終わってしまうのかなと考えたこともありました。J1の監督や選手、1年間を通して戦ってきた皆さんに選んでもらえたのは本当にうれしいこと。僕一人で獲得した賞ではないので、チームメイトやスタッフをはじめとした僕に関わってくれた方々に感謝の気持ちしかありません」

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