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サッカーは「世界をつなぐ」 フリースタイル元王者Tokura、W杯公式球に感じた多様性

プレッシャーのかかる新宿のビルの屋上でも華麗な技を披露
プレッシャーのかかる新宿のビルの屋上でも華麗な技を披露

カタールW杯の公式試合球「AL RIHLA」はフリースタイル向き

 徳田氏がフリースタイルフットボーラーとしてパフォーマンスを始めたのは15歳の頃。それまではサッカーに夢中で、サッカー選手が時折見せるスーパープレーに魅せられたサッカー少年だった。

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「中村俊輔選手が試合前のアップ中とかにたまにやるんですよね。僕はそういうのをビデオに撮って、何回も見て練習してきた身なんです。僕は彼らの華麗な技に魅せられちゃって。まだ全然リフティングができない頃だったんですけど、“どうやったらできるようになるんだろう?”って子供ながらにワクワクして見ていたのを今でも覚えています」

 Jリーガーや日本代表選手のなかにはフリースタイルフットボーラーに負けないほどの華麗な足技を持つ選手も多く、実際に試合のプレーには関係ないところで何気なく扱ったボールプレーでスタンドを沸かせることもある。それほどサッカーとフリースタイルの親和性は高い。両者の大きな違いは、チーム競技か個人競技か。そしてゴールがあるかどうか。

「ただ、最近思うのは個人競技のなかでもちょっとサッカーに寄せるじゃないですけど、何人かのチームで一緒にボールを蹴ったり、ボール回しをしながら技を見せ合ったりすることも楽しいんですよ。最近はフリースタイルにもサッカーからかけ離れてダンスっぽい技もたくさんあるんですが、僕自身も始まりはサッカーですし、そういったサッカーとの親和性は大切にしたいと思っていて。だから僕は“ボールを蹴る”ということを大切に、フリースタイルをやっていこうというスタンスでやっています」

 サッカー好きにとっての夢の舞台、W杯。今回、初めて公式試合球「AL RIHLA」を蹴った感触はどうだったのだろうか。まるでボールに磁石が埋め込まれているのでないか、と疑ってしまうほどのコントロール力でサッカーボールを繊細に扱う徳田氏は「これはフリースタイル向きだな」と感じたことを明かした。

「フリースタイラー的に見ると、ボールによって表面がツルツルしていて滑ったり、逆にガチガチ足にまとわりつくグリップ力が強かったりというのがあるんですけど、この『AL RIHLA』は割とグリップ力が強めのボールだったのでフリースタイル向きだなって最初に蹴った時に思いました。あとは少し重量感もあるように感じたんですけど、これもフリースタイル的には技の安定感が出やすくていいんです。軽いボールだと風でちょっと流されたりするんですが、ビルの屋上で蹴ったのにそういう影響も全然感じなかったですからね」

 繊細なタッチは同じだが、サッカー選手がインステップでボールをコントロールするのに対して、フリースタイラーは足先でボールをコントロールする。ボールへのこだわりは自然と強い。フリースタイラー的に伝説のボールだったのが、2006年ドイツW杯の試合公式球だった「チームガイスト」だったと教えてくれた。

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