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鈴木誠也を追う米番記者に直撃インタビュー 30本塁打&出塁率.350でも「驚きません」

カブスの鈴木誠也外野手が、米大リーグ1年目で開幕から5試合で3本塁打、9打点と好スタートを切った。熱狂的なファンが多いシカゴの地元メディアは、ここまでの活躍をどう見ているのか。地元紙シカゴ・トリビューンのカブス担当記者、メーガン・モンテムロさんに話を聞いた。(取材=岡田弘太郎)

カブスの鈴木誠也【写真:AP】
カブスの鈴木誠也【写真:AP】

将来はカブスの顔に、好発進で高まる期待「打順は2番か3番が理想的」

 カブスの鈴木誠也外野手が、米大リーグ1年目で開幕から5試合で3本塁打、9打点と好スタートを切った。熱狂的なファンが多いシカゴの地元メディアは、ここまでの活躍をどう見ているのか。地元紙シカゴ・トリビューンのカブス担当記者、メーガン・モンテムロさんに話を聞いた。(取材=岡田弘太郎)

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――鈴木誠也選手の華々しいMLBデビューをどう見ていますか。

「キャンプの時から打席でのアプローチと対応力がすばらしいという印象を持っていました。彼のアプローチがメジャーリーグの試合でも結果に繋がることが早くも証明されました。ストライクゾーンをしっかり把握できていて、ボール球を追いかけない我慢強さがあります。それがここまでの活躍に繋がっていると見ます」

――キャンプでは合流後、調整期間が短かった。開幕からここまでの活躍を予想できましたか。

「チームや周囲は新しい環境や初めて見る投手に慣れるための調整期間が必要だというスタンスだったので、確かに少しの驚きはあります。私が一番驚いているのは、最初の数試合で彼が自分のアプローチを貫けていることです。新しいチームや土地に来てプレーするときには普段以上の力が入ってしまったり、契約に見合う活躍をしようと意気込んでしまうものです。でもセイヤはとても自然体でプレーしているように見えます。それと、これだけホームランを量産していることにも多少の驚きはあります」

――鈴木選手の性格についてどう思いますか。チームに馴染んでいるように見えます。

「セイヤはユーモアのセンスがあって面白い人のように感じますね。私が日本語を話せないのがとても残念。どの選手に聞いても、彼の性格について良く言いますし、人間性を高く評価しています。クラブハウスでとても好かれているようですね。とても物静かで実直な印象があり、このチームにフィットしているように思います」

地元紙シカゴ・トリビューンのカブス担当記者、メーガン・モンテムロさん【写真:岡田弘太郎】
地元紙シカゴ・トリビューンのカブス担当記者、メーガン・モンテムロさん【写真:岡田弘太郎】

――辛口で知られるカブス・ファンに認められるためにも好スタートを切れたのは大きいのでは。

「もちろん、好スタートできたことはファンの期待を考えると、良かったと思います。ただ、チームはこれまでも彼が新しいリーグに順応する過程で苦しむ時期が来るだろうとの見方を示してきました。今の活躍がシーズン通して続かないだろうこと、他の選手と同じように波があることをファンも理解しています。今後は相手の投手が対策を取ってきたときに再び順応する必要が出てきます。

 それは全て新しいリーグで新しい投手に対応するためのプロセスの一部なのです。ただ、彼がチームにとってとても重要な選手になるという期待感は高まったと言えます。そして、今シーズンの成績がどのようなものでも、来年以降もその期待は変わらないと言えます。5年という長期契約を結んでいる選手は彼くらいですし、将来的にカブスの顔になるチャンスもあると思います。ここまでの活躍で、すでにシカゴに多くのファンができたのは間違いありません」

――1年目は具体的にどれくらいの成績を残せると思いますか。

「高い出塁率を残すと思います。打率は今までほど高くはないかもしれませんが、長打力があることは証明されました。今のペースで本塁打を放つことは難しいとしても、30本塁打、出塁率3割5分くらいの成績を残す実力はあるのではないでしょうか。ここまでの活躍と彼の打撃技術からこの2つの打撃部門においてはこれくらいの数字を残したとしても驚きません」

――今は主に5番、6番を任されていますが、将来的にフィットする打順はどこだと思いますか。

「どのように上位打線を組むかにもよりますが、2番か3番が最もフィットするのではないかと思います。現時点では重圧がかからないように5、6番を打たせているのでしょう。自分が打線を引っ張っていく、というような意識を持たなくてもいいように。彼の長打力と打撃技術があれば、2番か3番を打つことは十分に考えられます。そして彼は選球眼が良く、出塁することができます。

 どのチームにおいても言えることですが、出塁率の高い選手は貴重です。もう少しメジャーリーグの投手に慣れてくれば、打席での積極性も増すかもしれませんが、出塁する技術は本物で、カブスが最も必要としている要素です。セイヤが相手投手に球数を投げさせることは打線全体を助けることに繋がります。ここまでの活躍は本当に見事だと思います」

(岡田 弘太郎 / Kotaro Okada)

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