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「フルモデルチェンジ」へ――錦織圭が2016年に見せた進化とは?

錦織圭(日清食品)は世界ランキング5位で2016年シーズンを締めくくった。今季の戦い方からは、持ち前のリターン力を生かした粘りのスタイルからフルモデルチェンジに向けた取り組みが見えたとプロテニスプレイヤーの綿貫敬介(明治安田生命)は分析している。

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トップ5から世界のベスト3へ、チャンコーチの「大胆な戦略」

 錦織圭(日清食品)は世界ランキング5位で2016年シーズンを締めくくった。リオデジャネイロ五輪で銅メダルを獲得するなど成果を残したが、今季の戦い方からは、持ち前のリターン力を生かした粘りのスタイルからフルモデルチェンジに向けた取り組みが見えたとプロテニスプレイヤーの綿貫敬介(明治安田生命)は分析している。

「錦織さんの今年のテニスからはモデルチェンジへの取り組みが見て取れました。ネットプレーの頻度を高め、ショートポイントに重点を置いていた印象があります。テニスでショートポイントとは、サーブから早い段階でポイントを取りきることです。サーブアンドボレーやドロップショットなど、以前より引き出しが増えました。組み立てがワンパターンになることを避けるメリットがあります。今年に関してはそのモデルチェンジへのプロセスでミスが出て、噛み合わない展開もあったのかと思います。テニスでは1つプレーがかみ合わないと、試合の流れやリズムが狂うこともあります」

 錦織にとって2016年シーズンは進化の過程だったと綿貫は指摘。今季は、サーブアンドボレーやドロップショットなど素早い仕掛けでポイントを奪うシーンが多かったが、それは錦織の狙いだったようだ。従来の武器はリターン力だった。だが、トップ5から世界のベスト3を狙う段階で、モデルチェンジの必要性が出てきたという。

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