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長時間労働を強いられる教員の負担軽減へ 部活改革、新しく増える仕事は誰が担うのか

米国の「アスレチックディレクター」の仕事とは

 各アスレチックディレクターは具体的にどのような仕事をしているのだろうか。

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 主な内容を挙げてみる。

・各運動部指導者の割り当て、外部からの指導者の雇用、解任
・現職の各運動部指導者の評価
・運動部予算の管理、各運動部からの用具購入リクエストの承認
・運動部が使用する各施設、用具の点検
・各運動部の大会、試合の日程調整、記録の管理
・州の体育協会の規則の理解
・学校の運動部の活動規則の作成
・保護者対応

 アスレチックディレクターは、教員から運動部指導を担当できる人を募り、埋まらないポジションは外部からの指導者を探す。その外部の指導者が、学校運動部の理念を理解し、生徒の発達や競技についての知識があるかを見極め、校長とともに採用するかどうかの判断を下す。運動部を指導する教員や外部からの指導者が、州の体育協会規則と学校の運動部規則に従って運動部を運営しているかを見守り、これを評価する。もしも、教員、外部からの指導者が規則に反していて不適切な指導をしているときには、指導者から外すという人事もアスレチックディレクターの仕事だ。

 この他にも、さまざまな仕事がある。各運動部の指導者が、部員や保護者と良好な関係を築けるように、シーズン前のミーティングで押さえるべき内容を伝え、指導者と保護者間のトラブル発生時には介入することもある。予算の管理と各運動部への分配、活動規則の原案作りなどの仕事も担当している。運動部の活動規則の範囲で各運動部が活動しているかをモニターし、施設や用具を点検することは、事故発生時の訴訟などに備える意味でも重要な仕事だ。

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谷口 輝世子

デイリースポーツ紙で日本のプロ野球を担当。98年から米国に拠点を移しメジャーリーグを担当。2001年からフリーランスのスポーツライターに。現地に住んでいるからこそ見えてくる米国のプロスポーツ、学生スポーツ、子どものスポーツ事情を深く取材。近著に『なぜ、子どものスポーツを見ていると力が入るのか――米国発スポーツ・ペアレンティングのすすめ』(生活書院)ほか、『帝国化するメジャーリーグ』(明石書店)『子どもがひとりで遊べない国、アメリカ』(生活書院)。分担執筆『21世紀スポーツ大事典』(大修館書店)分担執筆『運動部活動の理論と実践』(大修館書店)。

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