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親日家の米記者、日本のテレビの五輪報道が不思議「日本の皆さんはどう感じているか」

「THE ANSWER」は東京五輪の大会期間中「オリンピックのミカタ」と題し、実施される競技の新たな知識・視点のほか、平和・人権・多様性など五輪を通して得られる多様な“見方”を随時発信。開催を巡る是非が問われる中、来日した「海外記者のミカタ」も紹介する。

親日家の米記者が見た東京五輪とは【写真:AP】
親日家の米記者が見た東京五輪とは【写真:AP】

「THE ANSWER的 オリンピックのミカタ」#42

「THE ANSWER」は東京五輪の大会期間中「オリンピックのミカタ」と題し、実施される競技の新たな知識・視点のほか、平和・人権・多様性など五輪を通して得られる多様な“見方”を随時発信。開催を巡る是非が問われる中、来日した「海外記者のミカタ」も紹介する。

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 第4回は米紙「ロサンゼルス・タイムズ」のスポーツコラムニスト、ディラン・ヘルナンデスさんだ。2018年平昌五輪の取材経験を持ち、MLB、ボクシング、サッカーなど幅広くカバー。英語、スペイン語、日本語の3か国語を操り、独自の視点であらゆるトピックスを鋭く斬るスタイルが持ち味。今回は日本人の母を持ち、子どもの頃から何度も来日経験があるディランさんに「コロナ禍のニッポン」について聞いた。(取材・構成=THE ANSWER編集部・佐藤 直子)

 ◇ ◇ ◇

 これまで何度も日本にやってきましたが、今回の滞在は行動範囲が制限されていることもあり、これまでと全く違ったものになっています。基本的には新宿にあるメディアホテルからメディア専用バスの乗り、40分ほど揺られて有明にあるプレスセンターへ行き、そこから競技会場へ向かう日々。ホテルからバス乗り場までの道のりや、近くのコンビニへ買い出しに行くくらいしか外を歩くこともないので、正直なところ、全く東京にいる実感がありません。例えば「いや、君はアトランタにいるんだよ」と言われれば、そんな気がしてくるくらいです。

 4年前に来日した時は毎晩、居酒屋などで外食をして、美味しい日本食を堪能しました。アメリカでは酒類を買える時間が午前1時や午前2時など各州で決まっていて、外で朝まで飲み続けることはできません。が、日本ではアルコール販売に時間制限がない。さらに、ニューヨークは眠らない街と言われますが、法律ではバーは午前2時には閉店。僕に言わせれば、新宿の方がはるかに眠らない街です。

 そんなこともあり、コロナ禍前の2019年にメディアホテルを予約した時、同僚たちに真の眠らない街を見せたいと新宿を選んだわけですが、結局はホテルでUberEATSを頼むだけ。同僚たちは「こんなことなら遠い新宿じゃなくてプレスセンター近くのホテルにすれば良かった」とボヤいています。

 ホテルからバス乗り場まで歩く時、そしてバス移動をする時くらいしか、東京の街の様子は窺い知れませんが、圧倒的に観光客が少ないことは伝わってきます。4年前に来日した時は銀座のホテルに泊まったこともあり、アジア圏からの観光客がとても多かったことを覚えています。大谷翔平投手の取材で北海道に泊まった時も、ホテルの宿泊者の大半が外国人で、日本の経済は海外からの旅行者が回しているんだという印象を受けました。彼らがいなくなった今、日本の経済はどうなっているのかも気になります。

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