[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

【月間表彰】「常勝クラブ」のゴールを守る21歳 鹿島GK沖悠哉を元日本代表の守護神が絶賛するワケ

スポーツチャンネル「DAZN」とパートナーメディアで構成される「DAZN Jリーグ推進委員会」との連動企画で、元日本代表GKとして活躍した楢﨑正剛氏は6月のJリーグの「月間ベストセーブ」に鹿島のGK沖悠哉選手を選出。名門クラブのゴールマウスを守る21歳を高く評価するワケとは――。(取材・文=藤井雅彦)

21歳鹿島のGK沖悠哉を高く評価するワケとは【写真:Getty Images】
21歳鹿島のGK沖悠哉を高く評価するワケとは【写真:Getty Images】

6月のベストセーブは「クロスからのシュートセーブ」 その選出理由は?

 スポーツチャンネル「DAZN」とパートナーメディアで構成される「DAZN Jリーグ推進委員会」との連動企画で、元日本代表GKとして活躍した楢﨑正剛氏は6月のJリーグの「月間ベストセーブ」に鹿島のGK沖悠哉選手を選出。名門クラブのゴールマウスを守る21歳を高く評価するワケとは――。(取材・文=藤井雅彦)

【注目】育成とその先の未来へ 野球少年・少女、保護者や指導者が知りたい現場の今を発信、野球育成解決サイト「First Pitch」はこちら

 ◇ ◇ ◇

 6月の「月間ベストセーブ」を選ぶにあたり、楢﨑氏は対象試合をチェックしていた。候補となるシーンと選手をいくつかピックアップ。すると共通点があることに気づいた。

「セットプレーも含めて、偶然にもクロスからのシュートを止めるシーンを多く選んでいました。横からのボールは目で追いにくく、ポジション修正も難しい。サッカーではよくあるシチュエーションですが、実はGKの真価が問われます」

 ベストセーブに推挙したのは、6月20日の第18節鹿島アントラーズ対ベガルタ仙台での鹿島GK沖悠哉のセービングだ。

 スコアレスで迎えた34分、仙台が左CKを獲得。キッカーのMF関口訓充がニアサイドに鋭いボールを送り、マークをかいくぐったDF平岡康裕が頭で合わせる。このボールが沖の目前でFW西村拓真に当たり、コースが変わった。突然の出来事だったが、沖は瞬時に反応して右手一本で弾き出すことで難を逃れた。

 このシーンを楢﨑氏が分析する。

「まずCKの性質として、守備側はニアサイドの対応がとても難しい。あえてニアサイドのゾーンに人を割いてボールを跳ね返すのがセオリーですが、質の高いボールを入れられて、中に入ってくる選手とタイミングが合えばシュートを打たれてしまいます。それに対してGKは準備時間が少なく、このシーンのようにスクランブル状態のゴール前でイレギュラーなコース変化が起きることもあります。自分のタイミングで守れないという点で、高度なスキルを求められるセービングです」

 一度はシュートに反応するも、不意にコースが変わる。場合によってはお手上げになってしまうこともあるが、沖のセービングシーンでは幸いにも守備範囲内だった。

「体の近くにボールが飛んできたので運が良かった部分もありましたが、それでも反応が遅ければ弾くのは難しかったでしょう。反射神経や動物的な勘が求められ、ゴールの外にボールを弾く動作も簡単ではありません」

 プロ4年目の沖は鹿島アントラーズの育成組織出身で、今季は開幕から全試合ゴールマウスを守っている。東京五輪に出場するU-24日本代表の最終選考にも残っていたように世代を代表するGKの一人で、アグレッシブなプレーが持ち味の選手だ。伸び盛りな21歳のGKは百戦錬磨の楢﨑氏の目にどう映っているのだろうか。

「試合経験を重ねて大きく伸びているタイミングだと思います。もともとのアグレッシブなプレースタイルに加えて、安定感を向上させてコンスタントに力を発揮できれば、もっと上を目指せる選手になれるでしょう。そして鹿島という常勝クラブで若くしてゴールマウスを守るのは大きな責任やプレッシャーがあるはず。以前、ソガ(曽ヶ端準)と話した時にそういった精神面の重圧について話していました。沖選手にはそのプレッシャーに打ち克ち、日本を代表する選手になってもらいたい」

1 2 3 4
W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
DAZN
ABEMA
スマートコーチは、専門コーチとネットでつながり、動画の送りあいで上達を目指す新しい形のオンラインレッスンプラットフォーム
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集